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文在寅利用で危機脱出狙う金正恩

Japan In-depth / 2021年10月4日 23時0分

今北朝鮮内部では一般住民だけでなくエリート層にも金正恩に対する不満が広がり、彼らの我慢は限界を超えつつある。それなのに金正恩は「戦争は砂糖や油がないからと言ってできないわけではない。砂糖や油がないからと大騒ぎするな」と指示し、不満の火に油を注いだという。このまま閉塞状態が続けば、住民暴動すら起きかねない状況なのだ。金正恩は、こうした危機を文政権の利用で突破しようとしている。





背景②―業績皆無の文政権、次期大統領選挙でも赤信号





一方文在寅政権側もすべての政策に失敗したまま任期末を迎え危機に瀕している。そこに来年の大統領選挙で与党のトップ候補であるイ・ジェミョン(李在明)京畿道知事の超大型疑獄事件が噴出した。李在明氏が城南市長時代に手掛けた「大庄洞新都市開発事業(城南の庭計画)」に深く関わった人物たちが投資額の1000倍もの利益を手にしたという事件だ。そこには、虚偽発言で選挙法違反に問われ、2審で有罪となった李在明氏を、最高裁で無罪へと主導した判事をはじめ、法曹界、政界、不動産業界の有力者が群がっていた。









▲写真 第73回国軍の日で挨拶をする文在寅韓国大統領(2021年10月1日) 出典:Photo by Song Kyung-Seok - Pool/Getty Images





これで左派従北政権再創出にも赤信号が灯り、文政権は今右往左往している。もしも政権を保守に奪還されれば、退任後の文大統領には「塀の中の生活」が待ち受ける。結局その突破口は、金正恩との「首脳会談ショー」に求めるしかない状況となっている。





南北両政権の危機状況の中で出された今回の金正恩演説の狙いはミエミエだ。まずは米国と対立する文大統領の「先終戦宣言後段階的非核化」の主張を助長し、韓米の離間を促進させた上で、「南北首脳会談」を餌に、これまで手なづけた文在寅大統領から、巨額の「上納金」と大々的経済支援を得ることにある。そしてもちろん金正恩体制維持に欠かせない韓国左派従北政権再創出のための大統領選挙への介入も重要な狙いの一つだ。





今回の「終戦宣言」にまつわる「通南封米」の「南北首脳会談ショー」への動きについては、国家情報院院長の朴智元と金与正の秘密ラインによる作品ではないかとの情報もある。年末から来年にかけての南北政権の動きから目を離せない状況となってきた。





トップ写真:北朝鮮金正恩委員長のニュースを見るソウル市民(2020年5月2日) 出典:Photo by Chung Sung-Jun/Getty Images




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