仏大統領選、ゼムール氏急浮上
Japan In-depth / 2021年10月11日 14時52分
Ulala(著述家)
「フランスUlalaの視点」
【まとめ】
・フランスの2022年大統領選挙に向けて各候補者が選挙活動を開始する中、極右的主張の評論家エリック・ゼムール氏が大きく支持を伸ばしている。
・ルペン氏とゼムール氏は「移民」と「安全」に関しては一致している点が多いが、「社会」「女性」「同性愛」に関しては二人の方向性は異なる。
・現在、現職マクロン大統領、ゼムール氏、ルペン氏が優勢となっているが、大統領選挙6か月前の調査結果であり、今後の展開が気になるところだ。
現在フランスでは、2022年4月10日から行われるフランス大統領選にむけ、各候補者が選挙活動を開始している。
フランスの大統領選挙は単記2回投票制だ。もし、1回目の登場で絶対多数(有効投票総数の50%プラス1票)を得た場合は、1回で選出されるが、どの候補者も絶対多数を得られなかった場合は、上位2人の候補者の間で第2回投票が行われ、最も多数の票を得た候補者が当選する仕組みだ。
2017年の大統領選挙では、最終的に、中道「共和国前進」を設立したエマニュエル・マクロン氏と、極右政党「国民連合」のマリーヌ・ルペン氏の一騎打ちとなり、そして今回も同様の展開になるだろうとみられてきた。しかしながら、ここにきて極右的主張の評論家エリック・ゼムール氏が大きく支持を伸ばしてきており、予想外の展開を見せ始めている。
ゼムール氏は、フィガロ紙のコラムニストやニュース専門テレビのコメンテーターを務め、知名度が高い人物だ。大統領選に正式な出馬はしていないが出馬の意向をしめしている。そして、現在、急激にその人気度を高めているのだ。6日に行われたフランスの経済誌シャランジュが行った大統領選の第1回投票を想定した世論調査では、現職マクロン大統領に次ぐ2位となる人気を集めた。ルペン氏の支持率が下落し、ゼムール氏の支持率がルペン氏を上回ったのである。
この結果を受けてか、いままでゼムール氏について言及してこなかったマクロン氏も間接的にゼムール氏について言及するようになり、またそれまで心配する様子などを見せていなかったルペン氏も「競争相手」と設定し、ゼムール氏との違いについて発言するようにもなってきた。
▲写真 マクロン対ルペンのテレビ討論会を見る支持者たち(2017年5月03日) 出典:Chesnot/Getty Images
■ルペン氏とゼムール氏の共通点、相違点
この記事に関連するニュース
-
“極右”が普通になっていく世界 28歳の極右党首とマクロン大統領の“賭け”【報道1930】
TBS NEWS DIG Powered by JNN / 2024年6月13日 21時59分
-
仏で極右躍進、マクロン氏「解散総選挙」は無謀か 7月26日のパリ五輪開幕を控える中で重大決断
東洋経済オンライン / 2024年6月13日 8時30分
-
欧州政治 もはや「極右」の拡大と、権力への接近は止められない...現実路線と過激化の不協和音も
ニューズウィーク日本版 / 2024年6月12日 17時23分
-
フランス、下院解散総選挙へ 極右に敗北、五輪間近の6~7月
共同通信 / 2024年6月10日 7時26分
-
28歳「極右アイドル」が旋風 逆風にあえぐ46歳大統領 若手台頭止まらぬ仏政界
産経ニュース / 2024年6月5日 11時16分
ランキング
-
1袴田さん姉「58年戦ってやっと再審開始に」 えん罪被害者らが制度改正を訴え 手続きに時間がかかりすぎると問題視
ABCニュース / 2024年6月15日 18時36分
-
2フードデリバリーで配達せずに配達料詐取 容疑で5人逮捕 福岡
毎日新聞 / 2024年6月15日 20時24分
-
3スポーツ報知、記者を懲戒解雇 毎日新聞寄稿を盗用
毎日新聞 / 2024年6月15日 17時4分
-
4“鹿児島県警の闇” 元幹部の内部告発「県警トップが警察官の犯罪を隠蔽」本部長は全面否定【報道特集】
TBS NEWS DIG Powered by JNN / 2024年6月15日 19時41分
-
5多摩川スーツケース遺体、元交際相手の母親「死んでくれてよかった」…被害者に容疑者一家も敵意か
読売新聞 / 2024年6月15日 14時36分
複数ページをまたぐ記事です
記事の最終ページでミッション達成してください