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【ファクトチェック】共産党志位和夫委員長の発言「派遣・パート・アルバイト・非正規の働き方をさせられている方が若者では半分」は“ミスリード”

Japan In-depth / 2021年10月23日 21時39分

志位氏の「若者では半分」との発言に近い。女性についても、①「4割」とは一致しないが、②「若年層の半分、全体の4割」とは一致する。





「若年者雇用実態調査」と「労働力調査」とで違いが出るのはなぜか。それは、対象の年齢層と、在学中の者を含むか否か、が異なるからである。「若年者雇用実態調査」は、在学していない若年労働者(15~34歳)を対象とする。





それに対して「労働力調査」は在学中の者を調査対象に含んでいる。また、25~34歳の年齢層について「労働力調査」を見ると、「非正規の職員・従業員」は全体で22.3%、男性で13.9%、女性で32.1%。15~24歳のデータより、ぐっと低い数字だ。





■ 判定:ミスリード





検証対象:





「派遣・パート・アルバイト・非正規の働き方をさせられている方が若者では半分です。女性も半分、全体の4割」





・若者のうち非正規雇用者は半分





・女性の若年層のうち非正規雇用者は半分、女性全体のうち非正規雇用者は4割





このように文意をとると、総務省「労働力調査」の15~24歳に関する数字とは一致し、一見、事実と異なることは言っていない。





ただし、「女性も半分、全体の4割」の文意が分かりにくいことに加え、「若者」の定義があいまいで、誤解の余地が大きい。





志位氏の言う「若者」には正規雇用になり得ない学生も含まれているが、その重要な前提事実を志位氏は述べていない。厚労省「若年者雇用実態調査」の方が、学生を含めない若年者の雇用実態を反映しており、その場合は男性で20%程度、女性で40%程度、全体で30%程度である。





在学中の者を含んだ「労働力調査」の15~24歳のデータに基けば、志位氏は一見事実と異なることは言っていない。しかし、「若者」についての重要な前提事実の欠落により、誤解を与える余地が大きい発言である。





 





【Japan In-depthファクトチェックポリシー】





Japan In-depthは、NPO法人「ファクトチェック・イニシアティブ」(FIJ)のメディアパートナーとして、ファクトチェックを実施しています。FIJが定めたガイドラインに準拠して、言説の真実性・正確性の評価・判定を行います。政治家、有識者の発言、メディアの報道、ネット上拡散されている情報など、社会的に影響の大きな言説を対象とします。判定基準は以下の通りです。









トップ写真:演説をする共産党志位委員長(2021年10月19日) 出典:Photo by Buddhika Weerasinghe/Getty Images




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