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米原潜 衝突したのは未知の海山

Japan In-depth / 2021年11月3日 23時56分

特に南沙諸島周辺海域では海底の地形などの調査も十分に行われていないのが実状で今回のような未知の海山との衝突も「ありえない状況だった」という。





海域は異なるが2005年には米潜水艦「サンフランシスコ」がグアム島南方約500キロの海域で海山にフルスピードで衝突して乗組員1人が死亡、24人が負傷する事故も起きている。





■ 中国の権益主張で依然波高し





今回の海軍の調査報告書は第7艦隊のカール・トーマス司令官に提出され「事故の説明責任を含む事後措置が適切かどうかを検討する」ことになるという。





事故発生直後から中国は事故への懸念を表明して「事故の詳細状況を明らかにする必性がある」と米側に詳細な情報開示を求めてきたが、米側は「衝突によるコネティカットの原子力推進装置などの損傷、冷却水の漏洩などはない」などと説明してきた。





ただ中国にしてみれば事故の発生場所の詳細な情報が米側から明らかにされていないものの、中国が一方的に海洋権益を主張する南シナ海の大半をカバーする「九段線」の中で事故が起きたものとみて、米英豪などの海軍艦艇や潜水艦、空軍機による国際法に従った「航行の自由作戦」への批判をさらに強めることは間違いないとみられている。





10月26日から28日にかけてオンラインで開催された東南アジア諸国連合20 × 20(ASEAN)首脳会議や日米中豪なども参加した東アジアサミットでも、南シナ海の中国による海洋権益一方的主張の問題は議題として取り上げられた。









▲写真 オンラインで東アジア首脳会議(EAS)に出席する岸田文雄総理大臣(2021年10月27日) 出典:首相官邸





会議で中国は「南シナ海での行動規範の交渉を迅速化し早期の結論に向けて努力する」ようにASEAN各国に求めてあくまで南シナ海の問題は「中国とASEANの問題である」との立場を示し、米英豪インドなどの「干渉」を牽制した。





これに対し中国との間で南シナ海で領有権問題を抱える加盟国もあるASEANは基本的に「国際法に基づく自由で開かれた海域」であるべきだとの考え方から中国の一方的な海洋権益の主張には異論を唱えるという構図が改めて浮き彫りになったばかりだった。





依然として南シナ海の「波高し」という状況は続いている。





トップ写真:横須賀に到着した原潜「コネティカット」(2021年7月31日) 出典:US Navy Photo/USNI NEWS




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