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中国テニス選手と中国前副首相との不倫騒動

Japan In-depth / 2021年11月24日 18時0分

彭帥の文章から推測すると、康潔は彼女に対し辛辣だったようである。そのため、彭帥は相当傷付いたのではないか。彼女は張高麗夫妻からの仕打ちで、告白文を投稿したのかもしれない。





11月14日には女子テニス協会(WTA)のスティーブ・サイモン会長兼CEOが彭帥選手に深い懸念を示した。





それに対し、中国国営英語放送CGTNは、彭帥がサイモン会長とWTA幹部に送ったとするEメールをツイッターに投稿した。そこには、自身の告発は「真実ではなく」、「今は自宅で休んでいて、何も問題ない」と述べている。しかし、同18日、サイモン会長は「かえって彼女の安全と消息への懸念が高まった」とコメントした。そして、メールが彭帥のモノだとは信じられないと語っている。





他方、大坂なおみ選手やセリーナ・ウィリアムズ選手、それにジョコビッチ選手らも彭帥の件を憂慮している。ひょっとして、この事件が、来年2月の北京冬季五輪に影響を与えるかもしれない。選手の人権を守れない国での五輪には出場したくない、という人が現れてもおかしくないだろう。





問題は彭帥と張高麗が、芸能人と政治家との関係ではなかったという点である。例えば、有名女優の范冰冰(ファン・ピンピン)は王岐山国家副主席と特別な関係があったという。一部の芸能人は、有力政治家と深い関係を築き、それをテコにして、芸能界でのしあがろうとする。









▲写真 第71回カンヌ映画祭に出席する范冰冰氏(2018年5月11日 フランス・カンヌ) 出典:Photo by Stephane Cardinale - Corbis/Corbis via Getty Images





ところが、彭帥と張高麗は、単に有名スポーツ選手と有力政治家の関係に過ぎなかった。仮に、彭帥が全国人民代表大会代表とか、政治協商会議メンバーになるつもりだったら話は別だっただろう。張高麗の力を借りれば可能だからである。だが、彭帥が政治家へ転身を図っていたとは考えづらい。





今度の騒動は、一部メディアが指摘するように、彭帥の張高麗に対する「#MeToo運動」の一環と言えるのだろうか。





中国で「#MeToo運動」の先駆者は、ハンドル名「弦子(シエンズ)」で知られる中央電視台インターン周暁璇(28歳)である。弦子は3年前、著名テレビ司会者(朱軍)を相手取り、セクハラ被害で提訴した。そして、一躍、中国の「#MeToo運動」の中心的人物となった。けれども、今年9月14日、北京市海淀区人民法院(裁判所)は証拠不十分で彼女の訴えを棄却した(ただ、弦子は上告する予定である)。





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