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護衛司令部までゆらぎ始めた北朝鮮

Japan In-depth / 2021年11月29日 11時11分

再編のもう一方の狙いは、中心部隊以外を切り離すことで、経済的負担を少なくしようというものだ。事実、北朝鮮の経済難が深刻化する中、護衛司令部に対する待遇と補給は以前よりも悪化している。また平壌の部隊と地方の部隊との格差も広がっている。





経済難で格差広がる護衛司令部





北朝鮮内部消息筋は、「直接護衛任務を担当する部隊は、食糧も米とトウモロコシを5:5の比率で供給を受けているが、一般戦闘部隊や地方の部隊は3:7あるいは2:8の比率でしか補給されず、醤油、味噌のような副食と洗面石鹸、歯磨き粉、歯ブラシのような消耗品も地方部隊へは補給が滞っている」と指摘し、護衛司令部が新たに改編されてその差がさらにひどくなった」とした。





また、「地方の護衛司令部部隊で、あちこちにある金正恩一家の別荘を守る部隊は、ほとんど深い山の中に駐屯している」とし、「私が服務した部隊は高い山が多く、猛山(メンサン)と呼ばれる平安南道猛山郡にあったが、その山奥に一個旅団規模の部隊が駐屯していた」「猛山郡が鉄道もつながっていない山岳地帯なので、物資補給が頻繁に途絶えた」と説明し、「そればかりか梅雨時になると道路が遮断され、食糧などの供給物資が10日、あるいは半月遅れることが日常茶飯事であったが、野菜が不足して春には全部隊が動員され山菜取りを行う中で、毒キノコを誤って食べて死んだ兵士もいた」と証言した。金正恩の警護部隊がこの有様では、金正恩も枕を高くして眠れないに違いない。





最近新型コロナウィルスの強烈な新種オミクロン株が南アフリカで発生したとのニュースが流れたが、この影響で北朝鮮の経済悪化はこれからも続くと予測される。それに伴い、権力中枢組織の疲弊も続いてゆくに違いない。





トップ写真:ソウル駅で北朝鮮の金正恩についてのテレビ報道を見るソウル市民、韓国のソウルで(2020年4月21日) 出典:Photo by Chung Sung-Jun/Getty Images




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