立憲民主党代表選【政策・人間力分析】その3 泉健太さん
Japan In-depth / 2021年11月29日 23時37分
■ ウイングを広げられる現実的な政策
HPにも政策や自分の発言を掲げている。
▲画像 【出典】HPより
さて、政策スタンスを見てみよう。東大・朝日新聞の調査結果を見てみよう。
経済で見ると
・小さな政府にはどちらかというと反対
・公共事業による雇用確保にどちらともいえない
・景気対策のために財政出動を行うべきにどちらかというと賛成
・資産家や法人への税引き上げにどちらかというと賛成
外交で見ると
・防衛はどちらかというともっと強化すべき
・日本にとって中国はどちらかというと脅威
・沖縄県の普天間基地の辺野古移設は反対
・日米安保は強化・慎重どちらともいえない
・憲法改正についてはどちらかというと必要ない
外交といったところで現実的な傾向であるが、アメリカ従属でも、中国寄りでもなく独自路線が明確であるとも言える。
これまで主張した政策を見ても、全体的にバランスがある。というか、立憲民主党のイメージを一新するものが多い。
「特別会計の見直し、天下り規制の強化、官製談合の防止、随意契約の制限、公文書管理の抜本的見直しと情報公開の拡充等による行政監視機能の強化」や地域主権改革を主張してきた。孤独対策を政党の主要政策に掲げた実績もある。
泉氏は原発政策も「廃止でも推進でもどちらでもない」という立場。2030年の段階で厳しい安全基準などの条件を満たした場合、予備電源として確保という報告書を党でまとめたそうで、条件付き再稼働容認という立場である。ただし、「省エネ、蓄電、再エネ技術の推進により原発・火力依存度を低減し、分散型エネルギー社会を推進」「原子力エネルギーの着実な縮減に向け、立地地域の雇用・経済対策、使用済核燃料の最終処分などへの国の責任の明確化、廃炉作業を担う人材の育成を推進」といった主張をしている。
学生時代からボランティア活動をしていただけあって、同性婚や夫婦別姓は賛成、「執行役員をの半分を女性にしたい」「パリテは当然」などとの発言をするなど、社会的なテーマについてはリベラルな立場であり、人間の尊厳についても時代にあった主張をする。
■ 声診断でみる泉さん
一般社団法人日本声診断協会、株式会社ターンアラウンド研究所のコンサルタントの中島由美子氏に今回も登場いただいた。
中島さんによる声診断結果では、「現実主義で、現実を動かす才能があります。力強いパワーで動くことができる政治家です」とのこと。
課題は「既存のものを動かしたり、大きくすることは得意ですが、ゼロから一を生み出すのが得意ではない」とのこと。「これまでの経験を削ぎ落とすくらいの覚悟で、取り組むことで、新しい道が開ける可能性を持っています」と中島さんは期待する。
▲図 【出典】中島由美子氏
■ 若きリーダー
京都という地域から、出身地・地元ではない、2世でもない政治家として長年当選を重ねてきた泉さん。学生時のボランティア活動でいかした「現場力」「社会への問題意識」はさすがのレベルである。しかもまだ40代である。
「民主的で、自由闊達な議論のできる、風通しのよい党組織をつくる」とこれまで言ってきたわけで、そこは期待できるところだろう。党内についてはよく知らないが、権威主義的な雰囲気が強すぎる日本社会を変えるためにも、泉さんのような若手がリーダーになることが日本のためになるのは間違いない、泉さんに期待したい。
トップ写真:泉健太衆議院議員 出典:泉健太HP
-
- 1
- 2
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
泉健太・立憲民主党代表は“政権交代のシンボル”たりえるか? 党幹部からは「人柄はいい。聞く耳もある。しかし自分の意見がない」評も
NEWSポストセブン / 2024年7月1日 7時12分
-
派閥の裏金事件受けた「政治資金規正法改正」福岡選出の国会議員の評価は?
RKB毎日放送 / 2024年6月21日 18時52分
-
なぜ立憲民主党には「マトモな候補者」がいないのか…野党が質の低い「炎上議員」を量産してしまう理由
プレジデントオンライン / 2024年6月17日 7時15分
-
立憲民主党・泉健太代表 蓮舫氏を推薦しないことは「十分あり得ます」 都知事選出馬に向け離党
ニッポン放送 NEWS ONLINE / 2024年6月13日 13時45分
-
立憲民主党・泉健太代表「政権交代の象徴となる戦いができる」 区割り変更の山口2区の票の行方は…
KRY山口放送 / 2024年6月10日 19時36分
ランキング
-
1河野太郎氏、やから発言釈明 「言葉の選び方は慎重に」
共同通信 / 2024年7月3日 20時0分
-
2潜水艦修理契約で不正か=川崎重工、海自に金品提供疑い―防衛省
時事通信 / 2024年7月3日 19時51分
-
3旧優生保護法の違憲判決を受け加藤こども政策担当相が今後の対応を発表
日テレNEWS NNN / 2024年7月3日 23時9分
-
4「64歳まで国民年金納付」案見送りへ、負担増に国民理解を得にくいと政府判断
読売新聞 / 2024年7月3日 13時42分
-
5“症状重く強くなることも”ダニにかまれ…被害増加、医師が注意呼びかけ、布団の中のダニ対策【Nスタ解説】
TBS NEWS DIG Powered by JNN / 2024年7月2日 22時10分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください