スモールサクセスが地域を救う 富山県高岡市カラス問題その2
Japan In-depth / 2022年1月4日 16時22分
ジュリアーニ氏なら、すぐに重大犯罪の防止対策に手をつける。多くの市民はそんなことを期待していたからです。弱腰だと揶揄されたのです。
しかし、ジュリアーニ氏は、小さな犯罪を徹底的に取り締まることこそが、ニューヨーク全体の安全につながると確信していました。その信念は実を結びました。
数年間のうちに殺人、暴行、強盗といった凶悪な犯罪の数が激減したのです。殺人事件の発生件数は、1992年からわずか5年で、6割以上も減ったのです。地下鉄の落書き対策が大きな成果を生んだのです。
▲写真 落書きが消えたニューヨークの地下鉄 出典:Getty Images
「地下鉄の落書き」の一掃という小さな成功がニューヨークの安全性につながったのです。
翻ってわが故郷、高岡。私はカラス対策こそ、「地下鉄の落書き」につながると思っています。市民にとって目に見えて成果を実感できるのです。
高岡市では、長年にわたり経済が低迷、人口減に悩まされています。「何をやっても変わらない」。そんな市民のあきらめの声が充満しています。閉鎖的な体質で、変化を拒絶してきた。それが高岡市の歴史なのです。
▲写真 高岡市街(2014年8月) 出典:Izu navi/flickr
どこをどう攻めればいいのか。何を改善すればいいのかわからない。それが高岡市の現状です。
こうした中、カラスが減れば、市民は、変化を実感できます。カラス対策で効果が上がれば、市民の自信につながり、ほかのさまざまな改革も実行できると思います。
実際、トップがその気になれば、カラス対策は効果を上げることができるのです。次回は、そんなほかの自治体の営みを紹介します。
(続く)
トップ写真:自転車かごの中のバッグから食べ物をつまみ食いするカラス(イメージ) 出典: iStock / Getty Images Plus
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