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中国の「新型コロナ」死亡者数隠蔽疑惑

Japan In-depth / 2022年1月11日 23時0分

中国の「新型コロナ」死亡者数隠蔽疑惑




澁谷司(アジア太平洋交流学会会長)





【まとめ】





・習近平政権は、「新型コロナ」に対し、「ゼロコロナ(コロナ封じ込め)」政策を実施。





・『フォーブス(Forbes)』に「北京は意図的に中国のコロナ死亡率を過小報告している」という論考が発表された。





・英誌『エコノミスト』の研究モデルによれば、中国の公式コロナ死亡率は実際の170分の1で、死亡者の本当の数は170万人程度ではないかと推測している。





 





今年(2022年)2月、中国は北京五輪を目前に控えている。そこで、習近平政権は、「新型コロナ」(以下、コロナ)に対し、「ゼロコロナ(コロナ封じ込め)」政策を実施した。





しかし、昨年12月23日、陝西省西安市(人口約1300万人)でコロナが広まり、「ロックダウン」が実施された。また、今年1月2日、河南省禹州市(人口約110万人)でも「ロックダウン」されている。なお、中国の「ロックダウン」は、当局の規制が厳しいため、食糧不足に陥る場合がある(例:雲南省瑞麗市)。また、その他の地域(浙江省、広東省等)でもコロナが蔓延している。





さて、年明け『フォーブス(Forbes)』には、ジョージ・カルフーン(George Calhoun)の「北京は意図的に中国のコロナ死亡率を過小報告している」(2022年1月2日付)という刮目すべき論考が発表された。





実は、約1年近く前、『(RFA)ラジオ・フリー・アジア』に「湖北省高齢者手当申請が15万も激減…武漢肺炎の新たな証拠隠蔽疑惑」(2021年2月15日付)という記事が掲載された。まず、それを紹介しよう。





「湖北省民政庁の資料によると、2020年第1四半期、全省で80歳以上(神農加山区は75歳以上)15万人の名前が、突然、“高齢者手当申請名簿”から消えた。だが、政府はその説明を拒否しただけでなく、メディアや民間人による葬儀統計データの収集も厳禁した」。





今なお、北京政府は国内でのコロナ死を4600人余りと公表している。けれども、一昨年の1月から3月の間、湖北省(省都は武漢市)だけで、約15万人(自然死や事故死・病気死を含む)も死亡した公算が大きい。









▲写真 新型コロナウイルス感染者用1,000床の野戦病院建設現場(2020年1月24日、湖北省武漢) 出典:Photo by Getty Images





次に、カルフーンの長い論文だが、重要な部分を抄訳してみよう。要旨は次の通りである。





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