1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 社会
  4. 社会

米F35機墜落 南シナ海で米中緊張

Japan In-depth / 2022年1月27日 14時0分

 F35はF35Aの多用途戦闘機、A35Bの垂直短距離離着陸機、F35Cの艦上戦闘機に大別される。今回墜落したF35Cは艦載機として主翼外翼部が折りたためるようになっている。


★F35、航空自衛隊でも墜落事故


AFP通信によると、今回のF35Cの着艦失敗事故で「カールビンソン」の飛行甲板要員7人が事故に巻き込まれて負傷し、うち3人はフィリピンのマニラにある病院に緊急搬送されて治療を受けているが命に別状はない、と伝えた。


こうした断片的な情報から事故はF35Cが飛行甲板に一度着艦あるいは飛行甲板に衝突したものの、その後何らかの理由で飛行甲板から海に墜落したものと推測されている。


米海軍は事故地点と共に事故の詳細については明らかにしていないが、捜索海域周辺を立ち入り禁止海域にして、中国など他国の水上艦艇や潜水艦、航空機などの接近に神経を尖らせているのは確実とみられている。


南シナ海は最も深いところで水深は5000メートル以上で、F35Cが深海で発見されても回収が困難な場合も予想されている。


F35に関しては過去にも複数の事故が報告されている。


このうち今回と同じく空母で起きた事故としては2021年11月に英軍のF35Bが地中海で行動中の英海軍空母「クィーン・エリザベス」から発進する際、海中に墜落した。この時パイロットは救出され、機体も回収された。


このほか2018年以降米本土でF35A、F35Bの3件の事故が明らかになっている。


2021年4月には航空自衛隊のF35Åが青森県沖で墜落し、パイロットは死亡認定されたがエンジン、主翼一部などの部分は海底約1500メートルから回収された。


2022年1月4日には韓国空軍のF35Aが訓練飛行中にランディング・ギア(着陸用車輪)が出ないという不具合が発生して胴体着陸するという事案も起きている。


軍事関係者などによる墜落したF35Cの捜索・回収作戦が続く中、今後中国が自国の海洋権益が及ぶ海域での事故であることを主張して、捜索・回収に乗り出してくる可能性も否定できないという。


米海軍は墜落したF35Cの機体を深海で発見しても回収が技術的に困難な場合は、爆破処置などを講じてでも中国側に機体の軍事秘密保護に徹することも想定しているという。


こうした動きも含めてF35Cという最新鋭の戦闘機が墜落した当該海域ではすでに激しい情報戦が展開していることは確実とみられ、南シナ海は「波高し」の状況で米中の緊張は高まっている。


 


トップ写真)パシフィックエアショーで飛行する米戦闘機F35C 2021年10月1日 カリフォルニア州ハンティントンビーチ
出典)Photo by Michael Heiman/Getty Images


この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください