ロシア苦戦で焦る金正恩「火星17」発射を偽装か
Japan In-depth / 2022年3月31日 18時0分
■ 発射失敗原因は液体燃料のアンプル化?
韓国デイリーNKの北朝鮮内部消息筋は、3月16日発射の爆発について「エンジン部分に問題が生じミサイルが爆発した」とし、「液体燃料のアンプル(암풀)化と補助エンジン設置によるエンジン構造の変更で技術的問題が発生したと見ている」と話した(2022・3・23)。
암풀(アンプル)とは「ampoule」のことで、言葉の意味は「密閉」だ。アンプル化されたロケットとは、燃料タンクと配管を完全に密閉することである。燃料を充填しタンク内に必要な圧力を維持して、燃料を入れっ放しにしたまま長期間待機し続けるシステムを指す。
北朝鮮は2021年9月29日の公式声明で、火星-8型について「初めて導入されアンプル化されたミサイルの燃料系統」と言及していたが、今回それをより長期間、おそらく年単位の期間で燃料を充填して待機できるように企図した可能性が高い。ミサイル構成部品を軽量化しながら燃料充填待機時間を増やすのは、相反する要求を同時に実現しなければならない高度な技術を必要とするが、それには失敗したようだ。火星-17型は液体燃料のエンジンが4個で、2個の火星-15型よりはるかに複雑な技術を必要とする。
米欧対中露の対立が激化する中で、米国全域を確実に打撃できる長距離大陸弾道弾ミサイル火星-17型の完成を急いでいる金正恩は、その焦りからか大きくつまずいたようだ。
トップ写真:韓国の駅で放映される北朝鮮ミサイル発射の様子(2022年3月24日 韓国・ソウル) 出典:Photo by Chung Sung-Jun/Getty Images
-
-
- 1
- 2
-
この記事に関連するニュース
-
北朝鮮、超大型弾頭実験に成功したと報道 韓国軍は「失敗を隠す欺瞞」との見方
産経ニュース / 2024年7月2日 17時37分
-
北朝鮮の欠陥ノーコン弾道ミサイル、遂に首都を脅かす。打ち上げ失敗で「平壌の方に落下したようだ」と韓国軍
ニューズウィーク日本版 / 2024年7月2日 17時11分
-
北朝鮮発射の弾道ミサイル2発、ロシア輸出用の性能実験の見方も 1発は平壌近くに落下か
産経ニュース / 2024年7月1日 19時23分
-
北朝鮮の弾道ミサイルにロシアの影 極超音速の多弾頭化は前例なく、技術流入に懸念 26日の発射は失敗の見方も…北は実験「成功」
zakzak by夕刊フジ / 2024年6月27日 14時50分
-
北朝鮮の弾道ミサイル「空中爆発」 固体燃料式の極超音速実験に失敗か 韓国は7年ぶり砲撃訓練
産経ニュース / 2024年6月26日 11時1分
ランキング
-
1バイデン氏が大統領選を辞退したら何が起こるか トランプ氏に勝てる若い候補が出現する可能性も
東洋経済オンライン / 2024年7月3日 10時30分
-
2人骨、731部隊と関連か 新宿で発見、文書に示唆
共同通信 / 2024年7月3日 6時53分
-
3【続報】欄干に座らせている動画発見…謝罪させられている場面も 旭川女子高校生橋から転落殺人
STVニュース北海道 / 2024年7月3日 11時10分
-
4横浜患者連続死、無期確定へ=東京高検が上告断念
時事通信 / 2024年7月3日 16時28分
-
5【動画】死亡は3歳女児…母「体調不良で寝ていて」死因は脳挫傷 非常階段から転落?一部隙間も
STVニュース北海道 / 2024年7月3日 15時34分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
![](/pc/img/mission/mission_close_icon.png)
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
![](/pc/img/mission/point-loading.png)
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください
![](/pc/img/mission/mission_close_icon.png)