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金正恩、プーチンを見習い核先制使用明言

Japan In-depth / 2022年5月1日 23時0分

金正恩の核脅迫の直接対象国が韓国であることは言うまでもない。この演説に先立つ4月4日、労働党副部長の金与正は談話で「南朝鮮(韓国)がわれわれと軍事的対決を選択する状況が来れば、やむを得ずわが核戦闘武力は自らの任務を遂行しなければならなくなるだろう」とし、「南朝鮮軍は壊滅、全滅に近いみじめな運命を受け入れるべきだろう」と脅かしていたが、金正恩が今回の演説で直接核使用の可能性に言及したことから、今後核を前面に出した脅迫はますます頻繁に行われ、その水準も高まるに違いない。韓国は北朝鮮の核の人質となる可能性が高まった。





■「北朝鮮非核化」の幻想に踊らされてはならない





今回の金正恩発言でより明確になったのは、米朝非核化協議過程で見せてきた北朝鮮の二重的な態度と欺瞞戦術だ。





金正恩は2018年3月、北朝鮮を訪問した当時の韓国国家安保室長で特使団長だった鄭義溶(チョン・ウィヨン)と面談し、彼の口を通して「北朝鮮側は韓半島(朝鮮半島)非核化の意志を明確にした。核兵器だけでなく在来式兵器を韓国側に向かって使わないことを確約した」と語らせ、トランプ大統領を米朝会談に誘い出した。





また金正恩は先週、文在寅大統領に送った親書で「南と北が継続して精魂を込めていけば、いくらでも南北関係が民族の期待に相応して改善され、発展することができるというのが変わりない考え」と話したが、しかしそのわずか5日後に金正恩は同じ口から核による先制攻撃を公然と言い放った。





この二枚舌的な態度こそが金正恩の対韓国、対米対日戦略の本質だ。金正恩はこれまで非核化の意志があるかのように欺瞞しながら、水面下では絶えず核兵器の開発を行い、核の小型化とそれを搭載する多様なミサイルの完成を急いできた。それが間近となった今、公然と「核の先制攻撃」を持ち出し、国際社会を脅かすに至った。









▲写真 在韓米軍を訪問する韓国のユン・ソクヨル大統領(2022年4月7日、韓国・平沢) 出典:Photo by Staff Sgt. Kris Bonet - U.S. Army via Getty Images





北朝鮮と対峙する米韓は「対金正恩戦略」を緻密に早急に再構築し、現実的かつ賢明な対応戦略を立てなければならない。これ以上「金日成の遺訓」や「金正恩の非核化への意志」などとするまやかしの主張に期待をかける愚を犯してはならない。





共同の核脅威にさらされている唯一の核被爆国である日本も、核の先制攻撃に対する対応を強化する必要が高まった。さらなる米韓との安保共助と金正恩の二枚舌に振り回されない断固とした政策の構築が求められる。





トップ写真:肥料工場の完成式典に出席する北朝鮮の金正恩総書記が映るテレビニュースを見るソウル市民(2020年5月2日、韓国・ウル) 出典:Photo by Chung Sung-Jun/Getty Images




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