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岸田内閣のディープ・ステート?

Japan In-depth / 2022年5月6日 14時3分

岸田首相が5月上旬に各国を歴訪した際も同様だった。ローマ法王との儀礼的な会談でも、岸田首相は小さなノートを目立たない形で持ち、そこをみながら、法王との挨拶を交わしていた。









▲画像 ローマ法王に謁見する岸田首相(2022年5月4日) 出典:首相官邸





ただしイギリス訪問の際、ロンドンの金融街シティーで演説したときには、日本のテレビの中継では一見、カメラの方だけをみて、話しているようにみえた。おや、珍しく、棒読み発言ではないのか、と思って、目をこらすと、なんのことはない、テレビ画面の両サイドには半透明のテレプロンプターがすけてみえた。岸田首相はその画面に映るスピーチ草稿を読んでいるのだった。この方法のほうがまだ自然にみえる。アメリカの大統領も公式演説ではよく使う手法である。





しかし他の外国首脳の公的発言を日本のテレビでみる限り、棒読みは少ない。最も顕著なのはウクライナのゼレンスキー大統領だろう。カメラの前で話す際になにかを読んでいるという気配はまったくない。自分の脳と口とで言葉を発しているようにみえる。この点、ロシアのプーチン大統領も同様にみえる。





一方、日本の現政権の代表たちが人前で話すときは、とにかく台本を読むという方法に徹するのはやはり異端に思える。歴代政権の首相や閣僚をみても、棒読みではない公的発言をする人たちは明らかに存在した。この点は岸田内閣の特徴ということなのだろうか。





そこで私が改めて感じる疑問は岸田内閣の代表たちが読む台本はだれが書くのか、である。





閣僚たち本人が筆記することはまずないだろう。普通に考えれば、閣僚たちの考えを汲みあげる官僚や補佐官たちが書くのだろう。だがその内容は確実にその台本を読みあげる政治家自身の考えを正確に表現しているのだろうか。





となると、その政治家たちに一定の確実な考えがなくて、台本作成係の黒子たちの考えが多々、注入されている場合もあるのではないか、という疑問も生じる。そんな懐疑までを覚えてしまう。





表面ではみえない官僚組織が岸田内閣の公式発言案の作成を受け持つ。そんな構図からはいま日本でも流行し始めたアメリカのディープ・ステート(Deep State)という言葉が連想されてしまう。ディープ・ステートとは、もちろん国政までをも動かす影の巨大な官僚的勢力という意味である。岸田内閣のディープ・ステート? まったく冗談ではすまされないとも思えてくるのは私の想像過剰だろうか。





トップ画像:イギリスのロンドンで、ジョンソン氏と話し合う岸田首相(2022年5月5日) 出典:Photo by Stefan Rousseau - WPA Pool/Getty Images




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