米が台中政策を微妙に変更か?
Japan In-depth / 2022年5月18日 18時0分
▲写真 調印式に臨むジミー・カーター大統領と鄧小平国家主席。(1979年1月31日 米・ワシントンDC) 出典:Photo by Dirck Halstead/Liaison
では、米国は「台湾が中国の一部である」ことを「認めた」のかというと、そんなことはない。米国は中国側にそうした主張・立場があることを「認知(アクノレッジ)」、すなわち事実としては知っていると言ったに過ぎない。そもそも米国は「台湾は中国の一部」であることを承認(レコグナイズ)していないのだから・・・。
この違いがお分かりか。これが理解できれば、米国が1979年共同コミュニケの当該部分を「記載」しなくなったからといって、米国が台湾政策を大きく変更したとは言えないのだ。読者の皆様には、筆者のこうした主張をレコグナイズしなくても良いが、せめてアクノレッジして頂きたいのだが・・・。
〇アジア
NYTを読んでいたら、北京のゼロコロナ対策で北京大学の学生が抗議運動を始めたという。勿論、SNS上でそうした写真やビデオは直ちに消去されるだろうが、問題は学生が「北大生」であることだ。北京大学といえば伝統的にリベラルで、政府に反対する運動が起きてもおかしくない。もうゼロコロナなんて止めたら良いのに・・・。
〇欧州・ロシア
ウクライナ軍参謀本部が、マリウポリのアゾフスタリ製鉄所に籠城していたウクライナ兵士の退避が始まったと発表したそうだ。ロシア軍の捕虜と交換する予定らしい。されば今回の戦闘は漸く長い終わりの始まりが見えてきた。マリウポリは陥落、ロシアはドンバスを併合、事実上の新たな、しかし、最終的ではない国境線ができるのだ。
〇中東
バイデン政権がソマリアのイスラム過激派組織アルシャバーブ対策を支援するため、同国に米軍を再び駐留させることを求めた国防総省の要請を承認したという。仕方がないこととはいえ、米軍なしに過激派を掃討できない地元の政府は一体何をやっているのか。米軍を終わりのない戦争に使うほど無駄なことはないのに・・・。
〇南北アメリカ
米国で新型コロナウイルスによる死者が世界で初めて100万人を超えたそうだ。ワシントンから来た米国の友人によれば、現地でマスクをする人はほとんどいないという。一部地域では感染が徐々に増加傾向にあり、再び警戒が呼び掛けられている。いずれ米国出張するが、ワクチンを3回打っているから、大丈夫と信じるしかない。
〇インド亜大陸
特記事項なし。今週はこのくらいにしておこう。いつものとおり、この続きは今週のキヤノングローバル戦略研究所のウェブサイトに掲載する。
トップ写真:バイデン米大統領(右、当時、副大統領)と習近平国家主席(左、当時、副主席)2012年2月17日 米・カリフォルニア州サウスゲート 出典:Photo by Tim Rue/Corbis via Getty Images
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