米、台湾防衛で「より明確な曖昧戦略」へ移行
Japan In-depth / 2022年5月25日 7時28分
▲写真 日米首脳会談共同記者会見(2022年5月23日) 出典:首相官邸
もう一つの焦点である日韓関係について米国がその改善に期待を持つのは当然だ。しかし、共同声明では、日米韓3国の協力に触れたものの、日韓関係について特段の言及はなかった。バイデン大統領も米国の限界は理解しているのだろう。2015年のいわゆる「慰安婦合意」実現に尽力したのは当時のバイデン副大統領だった。
クアッド首脳会合の成果については来週コメントするが、豪州の新首相について一言だけ。労働党の新首相は保守系の前首相と違い「親中」ではないかと見る向きも一部にあったが、それは杞憂のようだ。そもそも、今回の豪州総選挙において「中国」は争点ではなかった。クアッドの枠組みは今後も維持されるだろう。
〇アジア
北朝鮮でコロナ感染が止まらない。4月末から新型コロナウイルスの感染が疑われる発熱患者が増え続けており、22日夕までの1日で新たに16万7千人超の発熱患者が確認され、1人が死亡したという。このままでは世界で初めての「集団免疫」を目指す国になるのだろうか。
〇欧州・ロシア
ジュネーブ駐在のベテランの露外交官、軍縮会議ロシア代表部の参事官らしい、が自国によるウクライナ侵攻に抗議し辞任したそうだ。「プーチンが引き起こした侵略戦争は犯罪」などと痛烈に批判。ロシアの軍事オタクの間でもプーチン批判が渦巻いており、プーチンはこれを止められないようだ。
〇中東
トルコ大統領が南部の国境沿いで近く軍事作戦を行う計画があると述べたそうだ。シリアのクルド人武装勢力を標的にするそうだが、さすがエルドアンさん、ちゃんと計算しているようだ。こういう外交も効果的だが、そう何度も使える手ではない。それを多用するのがいかにもエルドアンらしい。
〇南北アメリカ
バイデン大統領の支持率が低迷している。追い打ちをかけるように、いま米国では乳幼児がいる家庭の多くが粉ミルクの供給不足で苦しんでいるという。粉ミルクメーカー大手が自社製品をリコールし、粉ミルク製造工場を閉鎖したからだそうだが、たかがミルク、されどミルクだ。欧州から米軍機が粉ミルクを輸送するそうだが、それはもう喜劇に近い。
〇インド亜大陸
モディ首相の訪日以外に特記事項なし。今週はこのくらいにしておこう。いつものとおり、この続きは今週のキヤノングローバル戦略研究所のウェブサイトに掲載する。
トップ写真:握手を交わすバイデン米大統領(左)と岸田首相(右) 出典:首相官邸
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