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参院選、本当の「争点」①経済政策

Japan In-depth / 2022年6月21日 23時0分

▲表 【出典】新しい資本主義実現本部/新しい資本主義実現会議、会議資料





そうなると





①いい製品・サービスを開発し、海外市場に出して儲けてもらう





②国内市場を活性化する、そのためには賃金や暮らしの保証





という方向性は、多少の差異はあれ、経済政策の方向性として合意しつつあると思える。経済政策としては、企業は人々が求める商品やサービスを開発でき、ニーズや満足を与え、問題解決を提供できるビジネスを企画・実行し、国際競争力をあげ、収益を上げてもらうしかない。





そのためには働き方改革やDXを進め、生産性を向上させなければならない。同時に労働者に配分され、国内での消費が増えてもらわなければならないということだ。だからこそ、将来不安を解消・少子化対策のために子育てのコストを無償化・軽減ということなのだろう。





□ 論点:賃上げ方法、SDGsでの優先順位、産業構造改革





所得に対する貯蓄の割合を示す家計貯蓄率は2020年度に13.1%と2019年度の3.7%から急上昇。労働分配率は2020年度に75.5%と2019年度の71.9%から大きく上昇。





そうすると争点は何か。





この状況の中で賃金をどう上昇させていくか。第一に、最低賃金をどのようにあげるか?が大事な争点だろう。自民党の高市早苗政調会長が「韓国は失敗した」とNHK『日曜討論』で主張していたが、「韓国の失敗は、いっきに引き上げすぎたという、引き上げ方の問題」というアトキンソンさんの意見もある。経営者が受け入れられるほどのレベル水準や導入手法の議論が必要だろう。





また、世間的にも「SDGs」の重要性は共有されている。SDGsの中身のどこを優先するのか、どの目標をどこまで、そして、どのように達成するでもいい。それも論点の第2であろう。「誰一人取り残さない」持続可能で多様性と包摂性のある社会の実現という目的で、17の国際目標(その下に,169のターゲット,232の指標が決められている)が明確になっている。自治体ですら目標値を設定している。国政レベルでの目標値の妥当性、達成の手法が問われるべきだろう。





そして、なんといっても失われた30年間、言われ続けた産業構造改革が最大の論点である。古い産業構造の温存と雇用の維持を過剰に優先してきた今、産業構造をどう変えていくか?も問われる。









▲写真 日本経済(イメージ) 出典:Photo by Takashi Aoyama/Getty Images





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