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返還25周年で香港入りした習近平主席

Japan In-depth / 2022年7月5日 11時0分

実は、今度の習主席香港訪問で、奇妙なでき事が起きている。





第1に、6月30日、習主席が特別列車で香港「西九龍」駅に到着した。その際、習主席は、林鄭月娥・香港行政長官ら、香港高官たった4人の前で講話(e)を行っている。





第2は、その晩、歓迎祝賀会が開催される予定だった。ところが、その祝賀会はキャンセルされ、習主席は林鄭長官による晩餐会に臨んでいる(f)。





第3に、当夜、習主席は香港内で宿泊せずに、中国大陸の深圳へ戻った。天候(台風3号)やコロナ対策への配慮というよりも、大湾区の統合開発構想、特に香港と深圳の統合開発に関する香港新政府への期待を示すために特別にアレンジされた行程ではないかという見方がある(g)。





しかし、この説明では、多くの人は納得できないだろう。むしろ、習主席が香港での暗殺を恐れて、深圳へ戻った(h)という説の方が、説得力がある。主席は香港を「江沢民派」本拠地と見なしてきたので、パーティや宿泊が安心できなかったのではないか。ただし、香港内では、厳重な警備が敷かれていた(i)。









▲写真 第6代香港行政長官に選出された李家超氏(右)と林鄭月娥・香港行政長官(左)(2022年5月9日 香港) 出典:Photo by Anthony Kwan/Getty Images





ところで、第6代新香港行政長官の李家超(警察出身)は、今年5月に行われた行政長官選挙で選挙委員会約1460人中1416票を獲得して当選した。また、政務司司長(香港政府首席高官)の陳国基は初代国家安全委員会事務総長だった。この人事からすると、香港は「警察都市」へと変貌したと言っても過言ではないだろう。





 





<注>





(a)『BBC』「中国の『香港国家安全維持法』 香港市民が恐れるのは」





(2020年6月30日付)





(https://www.bbc.com/japanese/features-and-analysis-53230415)





(b)『BBC』「香港の『国家安全法』 なぜ人々をおびえさせるのか」





(2020年7月2日付)





(https://www.bbc.com/japanese/features-and-analysis-53259691)





(c)『CNN』「習近平が香港の反対派を粉砕 今度は中国への返還が『真の民主主義の始まり』と主張」(2022年7月1日付)





(https://edition.cnn.com/2022/07/01/asia/hong-kong-china-anniversary-day-intl-hnk/index.html)





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