中国、米下院議長訪台に強硬に反対
Japan In-depth / 2022年7月26日 19時0分
当時と異なるのは、中国人民解放軍の戦闘能力が飛躍的に増大し、中国側が軍事的に対応する可能性が増していることだろう。ペローシ議長は訪台計画を公式に確認していないが、FTに抜かれてしまった以上、水面下で動きにくくなってしまったかもしれぬ。彼女の判断次第では一波乱あるかもしれないので、当分要注意だ。
▲写真 軍事訓練を行う台湾軍(2022年7月26日、台湾・シンチュ) 出典:Photo by Annabelle Chih/Getty Images
〇アジア
25日、ミャンマー国軍はスーチー氏のNLD(国民民主連盟)元議員や民主活動家ら4人の死刑を執行した。政治犯の死刑執行には国際的な反発が拡大する可能性が大だ。それにしても、独裁政権には「正しい」決定でも、国際社会では「暴挙」となる典型例であり、ロシアや中国でも同様の判断ミスは続くと見た方が良いだろう。
〇欧州・ロシア
ローマ法王がカナダを訪問し、19世紀からの先住民同化政策の下、カトリック教会が運営する寄宿学校で大規模な虐待があったことにつき先住民たちに謝罪したそうだ。これも歴史的和解の一つだろうが、こうした和解には「謝罪する勇気」と同時に、その「謝罪を受け入れる勇気」も必要であることを示している。
〇中東
エジプトの刑事裁判所が同国で多発するフェミサイド(女性標的殺人)抑止のため、女子大生殺害の死刑囚の死刑執行を生中継できるよう議会に対し法改正を求めたそうだ。うーん、そんなことで女性に対する犯罪が抑止されるのかね?問題はTV生中継の有無ではないだろうに・・・。いかにもエジプト的な気がする。
〇南北アメリカ
10月のブラジル大統領選挙に、現職で右派のボルソナロ大統領が再選を目指し立候補を表明したが、支持率は低迷しており、左派の前大統領にリードされているそうだ。右派と言ってもボルソナロ氏は「トランプ的」だし、相手の左派前大統領だって2期8年の統治でもブラジルは良くならなかった。究極の選択はどちらなのだろう。
〇インド亜大陸
今回のワシントン出張でインド専門家と話して分かったことは、インド外交の本質が「独立した強力なインド」であることだった。これ以上でも、これ以下でもない。ようやくインドが少し分かったような気がする。今週はこのくらいにしておこう。いつものとおり、この続きは今週のキヤノングローバル戦略研究所のウェブサイトに掲載する。
トップ写真:米国議会議事堂で毎記者会見を行うペローシ下院議長(2022年7月21日・ワシントンDC) 出典:Photo by Nathan Howard/Getty Images
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