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習主席のジレンマを鋭く指摘した中国系ブロガー

Japan In-depth / 2022年8月16日 18時0分

同日、国務院台湾事務弁公室は「台湾白書」で、台湾との「平和統一」に向けて誠心誠意努力すると強調した。「武力統一」は、あくまでも最後の手段だという。台湾海峡の緊張を和らげようという意図があるだろう。


これら北京の行動は、明らかに習主席の再選論、すなわち「三段論法」に反していた。「三段論法」とは、「習家軍」(「習派」)が一貫して「毛沢東は中国を立ち上がらせ、鄧小平は中国を豊かにし、習近平は中国を強くする」と主張してきた。


そこで、「中国が強くなった」という証しがあってこそ、習再選の必要性を立証することができるだろう。


対外強硬姿勢は、再選を目指す習主席の“切り札”である。「中国が強くなる」ことで、10年間にわたる内外の“包括的失敗”を隠蔽できる。したがって、習主席としては、この大事な時期に弱気になってはまずい。


ところが、最近の10日間で、それまでの「強硬路線」から「ソフト路線」へと、180度、舵を切った。これは、台湾海峡危機の際、江沢民が「時はまだ来ていない。チャンスを待つ」という言葉に応えたものだという。ただ、かつて習主席が江沢民の忠告に耳を傾けたことがあっただろうか。


もう一つの“譲歩”は、「ゼロコロナ政策」である。


5月6日の政治局会議では、習主席は「ゼロコロナの一般方針を歪め、疑い、否定するあらゆる言動に対して、断固として戦う」と、トーンを高めたのである。


しかし、6月28日、習主席は、中国には老人人口が多く、「ゼロコロナ政策」の結果が予測できないとして、同政策の“軟化”をメディアに語っている。更に1ヶ月後の7月28日、決起集会は跡形もなく終わった。本来、「一尊」(独裁者)である以上、中途半端な“譲歩”は許されないだろう。


中国共産党は、習主席による過去10年間の工作でも、まだ“統合”されていない。それどころか、「反習勢力」(「反習派」)は10年前よりも強くなっている。


以前、党のリーダーが、党をどこそこへ導くと主張すれば、8000万人の党員は迷わずそれに従うと考えられていた。


しかし、現在、カナダ在住の「老灯」が推進している「習下李上」(習主席の退位、李首相の総書記就任)運動は、大多数の中国共産党員と少数の熱狂的な「習家軍」が決して“運命共同体”ではないという事を物語る。


習再選案に反対意見があるかどうかは不明だが、支持するメッセージが出回っていない(すなわち「反対」)ことは確かだ。




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