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エリザベス女王の国葬に想う

Japan In-depth / 2022年9月21日 10時35分

更に、「国教会」とは別に「聖公会 Anglican Church」という概念もある。日本語で「聖公会」というとAnglican Communion、すなわちカンタベリー大司教の重要性を認める諸教会によって構成される「信仰共同体」を指すらしい。ちなみに今回の「国葬」にはイングランド国教会とは独立したスコットランド国教会の関係者も参加していた。


米国大統領の国葬もワシントン市内の教会で行われるが、最近ではユダヤ教やイスラム教の指導者も参加していたと記憶する。その意味で「国教一致」は英国の伝統であり、今後はチャールズ新国王がイングランド国教会の首長を務めることになる。この点は今後も変わることはないだろう。


一方、日本では来週、故安倍晋三首相の「国葬」がある。英国では、エリザベス女王の棺を乗せた車列が修道院に近付く際、集まった沿道の一般英国市民から大きな拍手と歓声が上がっていたが、日本では何が起きるだろうか。政治的な意見の違いはあるだろうが、27日の葬儀当日ぐらいは、静かに故人を偲びたいと思う。


〇 アジア


ハワイで久しぶりにCBSの60minutesを見ていたら、米軍は台湾を守るかとの質問にバイデン大統領が「もし実際に前例のない攻撃があれば、そうなる」と述べ、中国が侵攻すれば米軍が台湾を守るという意味かと確認を求められると、「そうだ」と述べた。これで米国の台湾「曖昧戦略」は変質せざるを得なくなるのだが・・・。大丈夫か?


〇 欧州・ロシア


先週プーチン・習近平首脳会談が開かれたが、日経新聞社説は「ウクライナ情勢を巡る両国の溝が浮き彫りになった。中国を頼りにしたいロシアのプーチン大統領にとって、中国の習近平国家主席の冷淡さは誤算だったに違いない。」と書いた。予想通りとはいえ、所詮両者は「狐と狸」ではないか。されば、化かされる方が悪いのだ。


〇 中東


経産省によれば、2022年7月分の原油輸入量は1,289万kl(前年同月比25.5%増)で、日本の中東原油依存度は97.7%となったそうだ。これ自体、1970年代の石油危機時代にも匹敵する驚くべき数字だが、それでは過去50年、日本は何をやって来たのか。天に唾する話だが、原子力発電について再考すべき時が来ているようだ。


〇 南北アメリカ


前述のCBS 60minutesでバイデン氏は2024年大統領選に出馬するかと問われ、「自分の意図(intention)は出馬だが、決断(firm decision)を下すにはあまりに早すぎ、様子を見るべし」などと述べ、憶測を呼んでいる。だが、普通なら「当然出る」と言えば良いだけの話。そう言わなかったことの方が問題だと思う。支持率は低いし、出たくても出られないのではないのかね。


〇 インド亜大陸


特記事項なし。今週はこのくらいにしておこう。いつものとおり、この続きは今週のキヤノングローバル戦略研究所のウェブサイトに掲載する。


トップ写真:エリザベス女王の国葬(2022年9月19日 英・ロンドン) 出典:Photo by Gareth Fuller - WPA Pool/Getty Images


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