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北朝鮮ミサイル攻撃、新たな抑止手段を

Japan In-depth / 2022年10月4日 6時57分

日本国内の対応


日本政府の対応は基本的に正しかったと思う。NSCの大臣会合も適切だ。問題はメディア側にもある。某TV局の北海道の記者はレポートの際ヘルメットを被っていたが、今回のミサイルは飛翔距離4600キロのIRBMだ。Jアラート後、防衛省は日本領内に落下する可能性がなかったので迎撃はしなかった、という。当然だろう。


更なるミサイル発射の兆候でもあれば別だが、それがなければヘルメットを被る意味はあまりない。これって「ナンチャッテ、危機管理」の典型例で、一部安全保障関係の専門家を除けば、日本社会の「危機意識」はこの程度なのだと再認識した。そろそろ問題の本質について議論するマスコミや識者が出てきても良いと思うのだが・・・。


問題の本質


では本質とは何か。筆者の見るところ、今回我々が理解すべきことは次のとおりだ。


1.北朝鮮には「核兵器開発」を止める意図が全くないこと。


2.北朝鮮の軍事技術は近年着実に向上しており、従来のミサイル防衛システムだけでは北朝鮮のミサイル攻撃(またはその恫喝)を抑止できないこと


3.されば、日米等同盟国は、北朝鮮による(核)ミサイル攻撃を抑止するための新たな手段の可能性も探求すべき時期に来ていること


この点については、また別の機会に論じよう。本来今週書くつもりだった日中国交正常化50周年や「国葬」については、今週木曜日に掲載される予定の産経新聞コラムをご一読願いたい。


〇 アジア


先ほど述べた産経のコラムでは、1972年からの50年間で、「今や米中露をめぐる国際戦略環境は激変した。1972年の中国にとって最適な環境、すなわち「中国が米国の支援を受けソ連の脅威に米中で対抗する」幸せな時代は消滅したのだ。」と書いた。悲しい現実だが、日中や米中が1972年に戻ることはもうできないかもしれない。


〇 欧州・ロシア


プーチン氏の「併合宣言」にも関わらず、ウクライナ軍は東部・南部で反転攻勢を続け、複数の州で新たに集落を奪還したという。今は奪還した東部ドネツク州北方の要衝リマンから、ルハンスク州の拠点都市リシチャンスク方面に向かって進軍しているらしい。事実なら深刻だ。プーチンは早く冬将軍が来ることを懇願するしかないのか?


〇 中東


サッカーのワールドカップ(W杯)が11月20日から湾岸の資源国カタルで中東イスラム圏では初めて開催される。受け入れ準備は着々と進められているそうだが、筆者は「あのカタルでW杯か」との感慨を禁じ得ない。色々トラブルは予想されるだろうが、カタルの「ロジ能力」は水準以上、決して過小評価してはいけない。  


〇 南北アメリカ


2日投開票のブラジル大統領選は上位2人が30日の決選投票に進むらしい。世論調査のトップ左派ルラ元大統領に2位の右派ボルソナロ現大統領が猛烈に追い上げているそうだ。でも、よく考えてみれば、「ブラジルのトランプ」対「腐敗臭?が消えない元職」で「どっちもどっち」ではないか。これが途上国の民主主義なのだろうが、独裁制よりはマシなのか。


〇 インド亜大陸


特記事項なし。今週はこのくらいにしておこう。いつものとおり、この続きは今週のキヤノングローバル戦略研究所のウェブサイトに掲載する。


トップ写真:2022年8月17日、北朝鮮のミサイル発射の画像を映し出すテレビ画面を見る人々 出典:Chung Sung-Jun/Getty Images


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