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日本が育てた覇権国家中国 日中国交50年の反省 その2

Japan In-depth / 2022年10月7日 23時0分

中国全土の鉄道の電化の40%、港湾施設の15%が日本のODA資金で建設された。他の諸国が中国のこの種のインフラ建設にはまったく援助を出さなかったことを考えると、驚嘆すべき中国政府への貢献だったといえる。


日本のODAの公的資金が中国側の民間の貧困救済とか人道支援とかに投入される部分というのはほとんどゼロだったのである。中国共産党政権の富国強兵の国是をまともに推進する結果となったともいえる。


しかも日本の対中ODAの金額は1年ごとではなく5年単位の一括供与方式が採用されていた。だから5年分で1兆円近くの巨大な金額が決められたのだった。そしてその援助は中国政府の5年単位の国家開発計画にシンクロナイズされていた。中国の同計画の国家予算に日本のODA資金が最初から組みこまれていたのである。


日本政府のODAの長い歴史でも特定の一ヵ国に5年分の援助総額を一度に決めてしまうという事例はなかった。通常はすべて1年ごとに各国への援助の総額や内容を決めていくのである。ただ中国への援助だけは異例ずくめだったのだ。


(つづく。その1)


トップ写真:上海郊外の大規模な住宅開発の様子 1993年01月01日 中国・上海


出典:Photo by Tom Stoddart Archive/Getty Images


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