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続・党大会直前、異常事態続く中国共産党

Japan In-depth / 2022年10月12日 11時0分

ところが、10月7日、民主活動家の王丹はFacebookで、WeChatが、突然方針を180度転換し、ブロックされていたすべてのユーザーのブロックを解除したと述べている。


次期党大会の直前、中国共産党が、突如、SNSの封鎖を解除したというのも奇妙な話ではないだろうか。統制が好みの習主席の思惑とは反対の事が起きている。


第3に、『解放軍報』(10月7日付第4面)「8月1日評論」のコーナーに、第31411軍部隊(「北方戦区」に属し瀋陽に拠点を置く)による「軍の統治方法の根本的な転換を推進して堅持する」という記事が掲載(d)された。


その冒頭で、「法を守れば国は強くなり、法を守らなければ国は弱くなる」ことから、「法の支配は、その国の文明的進歩の重要な証であり、近代的な軍隊の決定的な特徴」であり、「法の支配を深め、軍を厳格に統治するためには、軍の統治方法を大きく変える必要がある」と書かれている。


また、その後に、「近代的な軍隊は必然的に法治国家の軍隊である」、「“人治”から“法治”への転換を実現しなければならない」とも述べられている。


実は、2012年の第18回党大会以降、「軍事委員長の責任体制」が強化(e)された。2017年10月の第19回党大会では「3つの擁護」すなわち、(ⅰ)党中央委員会の権威を守ること、(ⅱ)核心を守ること、(ⅱ)軍事委員会主席の責任を守り実行すること、が党規約に書き込まれている。


なお、「軍事委員会主席責任制」とは、習主席が委員会の業務全般に責任を持ち、国軍の指揮を主導し、国防と軍事建設に関するすべての重要問題を決定する制度である。これは紛れもなく「人治」の典型だろう。


しかし、今回、軍事ガバナンスにおいて「人治」を避ける必要性について解説している。今までの習主席の手法を否定しているのではないか。


第4に、10月9日、第19期7中全会当日、『国家統計局』がHPで「高い開放性と目覚ましい成果 ウィン・ウィンの協力で大国の役割を示す」(f)という論考を掲載した。


文章中、2度「改革・開放」に、6度「対外開放」(タイトルは除く)に言及している。これは、今後、李克強首相の「改革・開放」路線を辿るという意味ではないだろうか。




 




〔注〕


(a)『中国瞭望』:「ゼロコロナ反対の専門家、上海ウイルス研究院初代院長に就任」(2022年10月4日付)


(https://news.creaders.net/china/2022/10/04/2532403.html)


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