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核の恐ろしさを軽々に言うな 核保有国は広島・長崎を視察せよ

Japan In-depth / 2022年10月22日 19時40分

ドアに記録を残したのは、誰かにここでの出来事を伝えるためだった・・・欧州安保協力機構が7月に発表した報告書は、ヤヒドネの学校で起きた監禁を“非戦闘員を人間の盾に使用した例だと指摘。ジュネーブ条約に違反する行為だと断じた。」(8月19日付朝日新聞)







▲写真 ロシア軍に破壊されたヤヒドネ村の瓦礫を片付けた「Repair Together イニシアチブ」のボランティア達が、「レイブクリーンアップイベント」で踊る(2022年7月23日、ウクライナチェルニーヒウ州ヤヒドネ村) 出典:Photo by Alexey Furman/Getty Images


ロシアによる半年間の侵攻でウクライナからの避難民は1700万人に上り、全人口の3人に1人超となった。両軍の兵士や民間人の死者は3万人規模、負傷者を合わせると10万人達した模様だという。アメリカはロシア兵の死者が約1万5000人、負傷者を合わせると7~8万人とみている(8月下旬時点)。


また、国際通貨基金によると2022年の実質国内総生産(GDP)がウクライナで前年比35%減、ロシアは同6%減と予測している。ウクライナでは1104億ドル(15兆1000億円)のインフラが被害を受けており、これはウクライナの21年のGDP半分に匹敵、復興には100兆円かかると見積もっている。このほかウクライナ侵攻半年を数字でみると、死傷者数は民間人約1万400人、ウクライナ兵1万5000人、対ロシア制裁9117件、各国地域のウクライナ支援約11.5兆円――などとなっている。


今回の戦争は、安保常任理事国のロシアが核の脅しを誇示しながら領土拡張を狙った侵害という点で異常であり、ロシアに従わない限りウクライナの主権は行使させないという。2年後の世界地図からウクライナが消えているかもしれないと言い切るロシアの傲慢さにはあきれかえる。国連憲章で定められている安保常任理事国の役割と責任を放棄していると思わざるを得ない。もう一度国連憲章の意味と安保常任理事国の役割をロシアに知らしめるべきだろう。


日本は原爆被害を受けた唯一の国だ。核の恐ろしさを日本はもっと積極的に訴えるべきだ。今回の戦争でロシアなどは「核」の使用について軽々に語っており、本気で戦術核などを使用するのではないかとさえ思わされる。


日本はロシアとウクライナの戦争を論評するだけでなく、この機会に核戦争の悲惨さを写真などで世界に知らせ、戦争責任者や軍人たちを広島・長崎に呼んで実態を説明する役割も担ってやったらどうだろうか。支援金を出すだけが戦争への防止ではあるまい。


トップ写真:8月7日にドネツク州バフムートで戦死した43 歳のアントン・サヴィツキーの葬儀で悲嘆にくれる近親者(2022年8月13日、ウクライナ・ブチャ) 出典:Photo by Alexey Furman/Getty Images


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