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「独裁政治」に戻った中国共産党

Japan In-depth / 2022年10月26日 0時0分

①熱がありそうだったので、コロナ恐怖症の習近平が連れ出させた


②党大会中に胡錦涛が習近平への権力集中を批判したため


に加えて、マコトシヤカな説として


③習三選と李克強・汪洋の留任で妥協が成立していたが、名簿最終草案には李克強・汪洋の名がなく、ひな壇で初めて知らされた胡錦涛が再考を求めようとしたため、というものまである。


敢えて、勝手にコメントさせてもらえれば、①は中国発の噴飯物でにわかには信じ難い、②は可能性を否定しないが、それなら最初から胡錦涛を出席させなければ良いだけの話、③はいかにも尤もらしいが、直前の名簿修正を誰にも知らせず、式典を進行できただろうか。胡錦涛が最終人事を事前に知らなかったとは思えない。


筆者の無責任な直観としては、胡錦涛も最後は諦めて閉会式に臨んだが、新執行部の誰かが「胡錦涛を敢えて閉会式直前に退場させて面子を潰し、習近平の権力の強さを示そうとした」のではないかと勘繰ってしまう。まあ、いかなる理由にせよ、中国共産党が短期間の集団指導制を経て、本来の「独裁政治」に戻っただけの話だろう。


胡錦涛「途中退場」関連の投稿は中国ではオンラインから完全に削除されたらしい。微博でも胡前主席の名を含む投稿やコメントは検索できないという。最後に一言。ウクライナ戦争の最大の教訓は「独裁者は往々にして判断ミスをする」「絶対的独裁者の判断ミスは容易には矯正できない」ことだった。ところで中国は大丈夫か?


〇アジア 


中国党大会終了後、北朝鮮船舶が国連軍設定の海上境界線を越えたため警告射撃を行ったと韓国軍が発表した。北朝鮮は海上に10発の砲撃を行ったが、韓国領海には届いていないという。同海域ではこの種の事件が絶えないが、これは決して北朝鮮の「挑発」ではなく、いつもの「かまってちゃん」的威嚇行動なのだと思う。


〇欧州・ロシア


露国防相が英仏、トルコの国防トップと電話会談し、「ウクライナが汚い爆弾を使うことを懸念している」と伝えたそうだ。これをきっかけに、逆にロシアがdirty bombを使う可能性が懸念されている。それにしても、最近のロシアは「実戦」で勝てないせいか、西側に「舌戦」ばかり挑んでいるようだ。でも、これでは戦争には勝てないのに。


〇中東


日本では中東関連ニュースが少ない。先週、中国がカタルに貸し出したパンダがドーハに到着した。サッカーワールドカップに合わせ一般公開されるという。カタルの最高気温は50度だから、パンダも大変という報道もあるが、カタルの湿度は故郷四川省とほぼ同じなので、冷房さえあれば大丈夫ではないか。どうでも良いけど・・・。


〇南北アメリカ 


ニューヨークを中心に、現在主流の「BA.5」から派生した「BQ.1」という新変異ウイルスが急速に拡大しつつあるそうだ。毒性が低いことを祈るしかないが、それにしても、海外出張から日本に帰ると、ほぼ全員がマスクをしていることに違和感を禁じ得ない。いつまで日本ではマスクが事実上「義務」であり続けるのだろうか。


〇インド亜大陸 


特記事項なし。今週はこのくらいにしておこう。いつものとおり、この続きは今週のキヤノングローバル戦略研究所のウェブサイトに掲載する。


トップ写真:中国の李克強首相、胡錦濤前国家主席、習近平国家主席。胡錦涛前国家主席が退場する瞬間(2022年10月23日) 出典:Photo by Lintao Zhang/Getty Images


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