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アメリカ中間選挙の読み方 その3 下院での共和党の攻勢

Japan In-depth / 2022年12月22日 23時0分

マッカーシー議員は共和党多数の新下院が不正疑惑の追及という形で民主党陣営を対象に証人喚問とか宣誓証言という法的拘束力をも課す手段で不正疑惑を追及する方針をも強調した。同時に同議員は下院の民主党側が設置した昨年1月のトランプ前大統領支持者たちの議事堂乱入事件に関してトランプ氏の責任を追及する特別調査委員会を新議会では閉鎖するという意向をも表明した。


こうした対応は民主、共和両党の対立の激しさの反映だといえる。同時に多数派がどの政党かで議会全体の運営がいかに異なるかの例証でもあろう。


共和党側で下院の監察・政府改革委員会や司法委員会の有力メンバーのジム・ジョーダン議員やジェームズ・カマー議員はマッカーシー議員とともにのぞんだワシントンの記者会見で バイデン大統領の次男のハンター氏をめぐる不正疑惑を議会として追及する方針を明示した。


ハンター氏は父のバイデン氏が副大統領だったオバマ政権時代に中国やウクライナの腐敗企業と接触し、不透明なコンサルタント契約を結んで巨額の報酬を得た。この行動が父親の影響力の不正利用など刑法違反となる疑惑が深まり、実際に刑事事件の捜査対象となっていた。


ジョーダン議員らはこのハンター事件にはバイデン氏がからむ疑いもあるとして下院の関連委員会で徹底調査して、バイデン大統領に対する弾劾提訴をも視野に入れて進むことまでを強調した。


ジョーダン、カマ―両議員はさらにバイデン政権の責任追及という性格の調査としてアフガニスタンからの米軍撤退の際の混乱、中南米からの大量な不法入国者による国境警備の空洞化、新型コロナウイルスの大感染での中国の責任追及、さらにはトランプ前大統領に対するバイデン政権の司法当局の利用の政治性探査をも取り上げることを言明した。


これまでトランプ氏や共和党への攻撃の舞台となってきた連邦議会の下院がこんどはぐるりと逆転して、バイデン大統領や民主党側への攻撃の矢を放つ母体になるという国政の激変が予想されるのだ。


(つづく。その1、その2)


トップ写真:記者会見を行うケビン・マッカーシー(2021年7月21日、アメリカ・ワシントンDC)


出典:Photo by Kevin Dietsch/Getty Images


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