日米メディア 首脳会談評価の違い
Japan In-depth / 2023年1月18日 18時0分
特に、ポストの記事は日本の変化をドイツのそれと比較しつつ、こう書いている。時間がないので原文しかご紹介できないが、「some analysts contend that the Zeitenwende (ターニングポイントの意)is about more than just Germany — indeed more than just Europe — and that the world forged in the wake of the explosion of the war in Ukraine reflects an end to idealism in the international system and a return to more hard power-based realpolitik.」
要するに「世界で、戦後の国際主義、理想主義の時代は終わり、再び弱肉強食のリアルポリティークの時代に回帰するという世界レベルのターニングポイント」だというのだ。ところが、こうしたグローバルな視点からの的確な指摘は日本では少ない。主要紙の社説を批判的な順に並べるとこうなる。
<社説>軍事協力「深化」 日米安保の変質を憂う:東京新聞
(社説)日米首脳会談 国民への説明 後回しか:朝日新聞
日米首脳会談 緊張制御する安保戦略を:毎日新聞
[社説]日米同盟の深化で世界の安定に貢献を:日経新聞
日米首脳会談 強固な同盟は国際秩序の要だ:読売新聞
日米首脳会談 世界の平和へ結束示した 同盟の決意を中朝は見誤るな:産経新聞
某タブロイド紙の「岸田首相は欧州歴訪の効果なく前途多難…支持率回復の足を引っ張る・・・」ほど酷くはないが、内容は良くも悪くも、ポスト紙記者が指摘する「第二次大戦後のan end to idealism in the international system」を象徴するような旧態依然とした論調だと思う。日本メディア外報部・国際派の奮闘をお願いしたい。
〇アジア
17日に発表された中国の統計で、2022年末の総人口は前年末から85万人減り、世界第2の経済大国は人口減少の段階に入ったと報じられた。人口が減り始めること自体は驚かないが、問題はそのスピードとインパクトである。大きな変化は我々が想像するより早く来るかもしれないので要注意だ。変な国だね、それにしても。
〇欧州・ロシア
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