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タイ、外交官宅で中国などの旅券偽造

Japan In-depth / 2023年1月21日 23時0分

■賄賂で逃走幇助の疑いも


家宅捜査とその後の捜査で特別捜査局の捜査官が中国人から賄賂を受け取って逃亡を助けた疑いも浮上し、捜査当局と中国人犯罪者、犯罪組織との癒着が新たな問題として浮上する事態となっている。


このためソムサック・テープスティン法相は特別捜査局のトライヤリット・テマヒウィン長官を更迭する方針を明らかにしている。


事件に関わった捜査員が犯人の逃亡幇助の容疑で逮捕されたことで一連の旅券偽造事件がマスコミに明るみになったという。


この件に関して少なくとも捜査員15人が汚職容疑で起訴されているとの報道もある。


事件の現場となった住居の名義人であるナウルのオナシス・デイム総領事は2019年10月に総領事としてバンコクに赴任し、2022年9月に当該の住居の賃貸契約を不動産会社と結び11月には任期を終えて本国に帰任しているという。


このためバンコクの捜査当局はナウル総領事館に捜査協力を求めているが、領事館側は旅券偽造事件に関して「デイム総領事とその住居物件に関する情報収集で忙しい」として事実関係についてコメントしておらず、ナウル本国の情報局も「そのような事案に関する情報はない」と主張しているという。


■旅券偽造のメッカとされるバンコク


バンコクはフィリピンのマニラなどと同様に以前から外国旅券の偽造や在留証明書、ビザ、身分証明書など各種書類の偽造が横行する「偽造のメッカ」といわれている。


その背景には取り締まりに当たる捜査機関が賄賂で犯罪を見逃す「賄賂天国」であるという実態や、街中に違法な銃器や麻薬が多く存在するという治安の低さも指摘されている。


タイの捜査当局は他にも中国人ら外国人による旅券偽造がバンコク市内で行われている可能性があるとみて捜査を進めているが、外交特権を持つ外交官が関与している場合は慎重な捜査が求められるため難しい捜査となるという。


今回のナウル総領事の事案は12月初めに副総領事から「デイム総領事が契約した住居が不審だ」との情報が捜査当局に書簡で伝えられたことが捜査の端緒となっていたとされ、


こうした内部や関係者の協力が不可欠となる。


トップ写真:タイの警察(タイ・バンコク 2021年8月20日)出典:Photo by Lauren DeCicca/Getty Images


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