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黒人男性暴行死、その不幸な背景

Japan In-depth / 2023年2月2日 7時0分

たが、中には首をかしげるようなコメントもあった。例えば、


「警察官のなり手を確保することが困難になっている・・・結果、チンピラのような警察官が増え、警察への信頼や人気が低下して、どんどんならず者化していっている」・・・だが、これは今回の場合、必ずしも正確ではない。この5人の警察官は現地警察署自慢の「スコーピオン部隊」という犯罪撲滅特別チームのメンバーだったからだ。


 CNNによれば、このスコーピオン部隊を創設したのはアフリカ系女性の警察署長で、同部隊は取り締まりに大活躍し現地の犯罪減少に貢献していたという。


 つまり、この5人の警察官はエリートではなくても、それなりに結果を出してきたチームの同僚のようだ。このニュースを聞いて筆者は「恐らく今回はやり過ぎたのだな」と感じた。


 事実関係は今後公判で明らかになるだろうが、この事件は人種差別でもヘイトクライムでもなく、地域のアフリカ系悪人による犯罪を減らすため、それを熟知するアフリカ系の警官が、不幸にもアフリカ系容疑者を誤認捜査して死に至らしめてしまったことが、警察官のボディカメラ録画画像で明らかになった、という実に悲しい事件のようだ。勿論、それで5人の刑事責任がなくなる訳ではないのだが・・・・。


〇アジア 


ミャンマー国軍のクーデターから2月1日で2年となる。国軍は民主派による武装抵抗が続く現状を「異常な状況」としているが、民間人の死者は約2900人、拘束中の政治犯は1万3000人を超えるらしい。国際的非難は続くだろうが、残念ながら国軍は意に介さない。All politics is localという格言は世界共通のようだ。


〇欧州・ロシア


ウクライナ外相はNATOからの戦車供与につき「第1弾として120両から140両が到着する」と述べ、米「エイブラムス」、独「レオパルト2」、英「チャレンジャー2」など12カ国から主要戦車の早期受け取りを見込んでいるそうだ。うーん、問題はこれに戦闘機を加えるかどうかである。加わればロシア勝利の可能性は遠のくのだろうが・・・。


〇中東


ブリンケン国務長官が中東を訪問している。イスラエルとパレスチナの暴力の応酬に深い懸念を示した上で、ユダヤ人入植地の拡大に強く反対すると強調し、パレスチナに対し強硬なイスラエルのネタニヤフ政権にくぎを刺したとNHKは報じたが、日本は勿論、中東でも大きなニュースにはならない。昔なら考えられなかったことだ。


〇南北アメリカ


昨年8月にトランプ氏が米ニューヨーク州司法長官に対し宣誓供述を行った際の動画が今週公開されたが、その中でトランプ氏は合衆国憲法第五条(黙秘権)を連発し、質問への具体的回答を全く行わなかった。黙秘権公使は犯罪を推定するものではないが、潔白なら堂々と反論すれば良いではないの。賞味期限が切れ始めたか?


〇インド亜大陸 


 特記事項なし。今年はこのくらいにしておこう。いつものとおり、この続きは今週のキヤノングローバル戦略研究所のウェブサイトに掲載する。


トップ写真:取り締まりによる男性の死に抗議する人々(2023年1月28 日 テネシー州メンフィス)


出典:Photo by Joe Raedle/Getty Images


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