1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 社会
  4. 社会

新型コロナは感染症法「5類」へ。ワクチンの集団接種はどうなる?どうすべき?

Japan In-depth / 2023年2月2日 23時0分

都市部などで、すでにワクチン保管の設備を持っているクリニックであれば、問題はありません。しかし、新たに委託を受けることになるクリニックにおいては、-70度でワクチンを保管できる超低温冷凍庫を入手する必要があります。更に、接種当日にワクチンを溶解して、注射器に詰める作業も必要になります。


すでに慣れている施設もあるでしょう。しかし、そのような施設はほんの一部です。多くのクリニックではこれらの手技は煩雑になるはずです。「煩雑になるのであれば、当院ではワクチン接種を行わない。」という判断も出てくることになりかねません。つまり、全体としての接種率が確保できなくなる可能性が出てくるのです。


別な方法として、これまで集団接種、ワクチン管理を担当して来た自治体が、ワクチンを溶解して注射器に詰めて、クリニックに配布するという方法も考えられますが、これは、行政の権限を超えた業務になってしまいかねません。また、仮に、任意の有料接種となったとしても、行政が業務の一部を担当している以上、現在のインフルエンザワクチンのように自由に価格を設定することは難しくなります。つまり、現場のクリニックでは、一般の診療を中止してまでワクチン接種を行うメリットが減ってしまうのです。


いずれの可能性を考えても、現在の集団接種体制を維持した方が最も効果的、効率的であるように考えられます。5月になって、なし崩し的に「5類」指定されてしまえば、混乱が生ずることは間違いありません。新たな感染拡大、重症者、死亡者の増加という「人災」を招くことにもなりかねません。


繰り返しになりますが、新型コロナウイルスは、これまでになかった新たな感染症です。既存の「5類」分類に押し込めれば、様々の軋轢が生じて来かねません。日本のごく一部のエリートが考えた「感染症法」の縛りが、国民を苦しめることになりかねません。新たな人災を生じてしまう可能性さえあります。


国民視点で考えましょう。クリニック接種以外に自治体の集団接種の仕組みは維持していくべきであると考えます。


トップ写真:ファイザーのコロナウイルスブースター接種を受ける高齢者。2022年1月20日 日本 東京


出典:Photo by Carl Court/Getty Images


この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください