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歴史に学ぶ「有利な借金」とハコモノ「高岡発ニッポン再興」その52

Japan In-depth / 2023年2月8日 11時0分

どんどんハコモノをつくりました。まずは、斎場やゴミ焼却場の建て替え。老朽化していたため、合併特例債はうってつけの建て替えの財源となった。さらに、市民センター、温泉施設、図書館、温水プール付きの運動公園、博物館など次々につくった。


合併特例債を財源にした真新しい建物がずらりと建ったのです。一つ一つの施設がぜいたく三昧でした。「合併バブル」で、まちは、潤ったように見えたのです。将来、人口が増えるという甘い見通しがあった。税収アップも期待できました。


しかし、幻でした。人口は結果的には減少したのです。そもそも、合併特例債は、あくまで借金です。返済しなければならないのです。巨額の維持管理費も必要です。


結局、借金は膨れ上がり、総額は1136億円となったのです。旧篠山市は破たん寸前にまで追い込まれたのです。「第2の夕張」と言われるようになりました。


市は大胆な歳出削減を打ち出さざるを得なくなりました。市職員に関しては3割減らしました。給与は市長が20%、市職員は10%、それぞれカット。さらに、各種補助金も引き下げました。地域の公民館16館を閉鎖しました。市民センターの図書コーナーは、職員の代わりに市民のボランティアが運営したのです。


合併特例債で、ハコモノはできましたが、逆に、住民サービスの低下につながったのです。「平成の大合併の落第生」の典型なされるようになりました。おそらく、旧篠山市には、浜松市の鈴木修さんのような重鎮がいなかったのです。


この合併特例債と公共施設等適性管理推進事業債。どちらも有利な借金です。しかし、借金は借金なのです。30年後、40年後の未来の市民にのしかかるのです。私は議員として、当局の動きをチェックしてきます。


トップ写真:丹波篠山市役所 出典:photoTNB/PhotoAC


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