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バイデン政権、SVB問題の拡大食い止められるか?

Japan In-depth / 2023年3月14日 18時0分

もう一つ、素人ながら懸念するのが「預金全額保証」という禁じ手だ。これって、違法ドラッグではないのか?モラルハザードの問題は生じないのか?SVB以外に同様の問題が生じた時にも、この手を使い続けるのか?マーケットがどう反応するか、個人的には強い関心がある。勿論、SVBには1セントの預金もないのだが・・・。


 


 最後に嬉しいニュースを一つ。「政府は制服組トップの統合幕僚長に吉田圭秀陸上幕僚長(60)を起用する方針を固めた。近く閣議で承認し、下旬にも発令する」と報じられた。「吉田氏は東大卒。06年に新設された統幕長ポストに防衛大学校出身者以外が就くのは初めて」というのだが、おいおい、事の本質は「東大卒」ではないぞ。


 


 多くの優秀な「統幕長」のなかで今回は偶々吉田氏が「東大卒」だっただけの話。彼の「豊富な知識や人柄」は政府内外で既に高く評価されており、「無人機やAIといった最先端技術活用など将来の戦闘に備えた態勢づくり」が急務の自衛隊大変革にとって最も必要な人材の一人だ、ということに尽きる。報道が事実であることを祈る。


 


〇アジア 


中国の国務院総理が「李克強」氏から「李強」氏に交代した。初めての記者会見では「5%前後と定めた今年経済成長目標は『容易でない』との厳しい景気認識を示した」という。「克」の字が抜けた新国務院総理だが、「克」という漢字は「力を尽くして事をし遂げる」ことだ。単なる「イエスマン」でないことを示さないと本当に「克」抜きになるぞ。


〇欧州・ロシア


 ロシアのワグネルが激戦の続くバフムートで多大な死傷者を出しているらしい。ISWは、ロシア軍主流派がプリゴジンを警戒し、ワグネルへの弾薬供給を制限するなど意図的に犠牲を拡大させていると分析している。うーーん、ISWの分析は正しいのかな?真偽は不明だが、これもNATO側の一種の情報戦と考えれば、納得できる。


〇中東


先週、イランとサウジアラビアが外交関係正常化と2ヵ月以内の大使館再開に合意したという。報道では「中国の仲介で電撃的に和解が実現」とある。勿論、中国外交の勝利という側面もあるが、むしろ懸念すべきはサウジ皇太子の対米不信が如何に強いかかを暗示していることだろう。皇太子は本当に怒っているようだ。


〇南北アメリカ


ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の1次ラウンドC組がアメリカで開催されている。12日のアメリカ-メキシコ戦ではメキシコが快勝したそうだ。メキシコ人はさぞお喜びだろうと推察する。一方、アメリカではWBCが連日大きく報じられる、という話は聞かない。そりゃそうだろう、彼らには「ワールドシリーズ」があるからね。


〇インド亜大陸 


特記事項なし。今週はこのくらいにしておこう。いつものとおり、この続きは今週のキヤノングローバル戦略研究所のウェブサイトに掲載する。


トップ写真:シリコンバレー銀行のオフィス近くでメディアにインタビューされる顧客(2023 年 3 月 13 日 アメリカ カリフォルニア州サンタクララ)


出典:Photo by Justin Sullivan/Getty Images


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