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空き校舎問題②解体回避されたが残る不安 「高岡発ニッポン再興」その60

Japan In-depth / 2023年3月21日 19時0分

さらに空き校舎に関しては、全国的にも利活用が主流です。日本経済新聞の報道によれば、全国の空き校舎のうち、64%が活用されているのです。壊すのは住民の心理的な抵抗が大きいというのが理由のようです。





しかし高岡市は、売却か解体の方針に拘りました。振り返れば、教育長は昨年9月14日の9月定例会の代表質問で、売却、または解体を進めていきたいと明確に答弁されていました。それも、有利な地方債、公共施設等適性管理推進事業債を活用するためだとしています。12月定例会でも、同じ趣旨の発言をしました。





地方債とは、自治体の借金なのです。「有利な」という形容詞がわざわざついているのは、この地方債は、あとから国からお金が戻ってくる仕組みだからです。解体・売却すれば、その条件に適合します。ただ、この有利な地方債は、転用、すなわち小学校を別の用途の公共施設、教育センターなどに変えてもおカネが戻ってきます。そこで私は、去年12月の定例会でも転用の可能性について聞きましたが、教育長は「転用のメニューについて検討はしていません」と明言なさいました。





ところが、教育委員会は今年に入って教育センターに移転する案を地元に説明しました。これはまさしく転用です。正月休みを考えると、極めて短期間で突然決めたことになります。この意思決定に不自然さを感じます。





十分な説明なきままの方針転換です。不登校の子どもを持っている市民の方は、教育センターの移設報道の後、私にメールで不安な気持ちを吐露しました。





「教育センターが不登校の子どもたちを支援する施設なら、なおさら、事前に地域住民に説明し理解を求めて欲しい。現地に送迎する保護者の心理的な安心、安全も確保されて、初めて施設として機能するのではないか。」





住民説明なき決定は、保護者の不安を掻き立てるのです。









トップ写真:長野県飯綱町の廃校リノベーション施設「いいづなコネクトWEST」旧牟礼西小学校をリノベーションし、人工芝サッカー場、トレーニングジム、コインランドリー、コワーキングスペース、貸しオフィス、食堂などを整備。「自然・スポーツ・健康」をテーマにした複合施設として2021年4月にグランドオープン。





出典:飯綱町PR TIMES





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