1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 社会
  4. 社会

“高岡愛”で「開かれた高岡」体現 能作会長 「高岡発ニッポン再興」その62

Japan In-depth / 2023年3月26日 18時0分

 能作さんは慎重に戦略を練りました。まず素材を何にするか。そこで選んだのは、錫100%です。試作品が完成したものの、形にすると曲がってしいます。当初はそれを克服しようとしたが、なかなかうまくいきません。





四苦八苦していた能作さんに対して、あるデザイナーが「曲がるなら、曲げて使えばいいじゃないですか」とアドバイスしました。





能作さんは目から鱗が落ちた思いで、「曲がる器」の商品化に踏み切りました。「金属は硬いものだ」という常識にとらわれない「曲がる器」の誕生です。これが大ヒット商品となったのです。消費者にとっては、自分の手で力を加えて、自由自在に形を変えることができる点が魅力となりました。





  「能作」ではスズそのものの生地の美しさを生かした製品を作っています。ビアカップ、シャンパングラス、タンブラー、盃などである。洒落たイメージで、消費者に浸透していきました。





 能作さんは、「伝統は変えてはいけないものだという認識が、そもそも大きな間違いなのです」と話します。その上で、地元高岡にこだわっています。「私は高岡の地で、育ててもらった。高岡の人に愛され、地域に誇れるものづくりをしなければならない」。





能作さんは“高岡愛”を抱きながら、高岡の外で「外貨」を稼いでいるのです。こうした経営者こそが、地域の雇用をつくり、地域の核になります。「開かれた高岡」を体現しているのが能作さんです。私は能作さんらと一緒に、高岡の閉鎖的な体質を変えていきたいと考えています。





トップ写真:能作克治氏(右)と筆者)筆者提供









この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください