「執行猶予付き死刑判決」を受けた劉亜洲将軍
Japan In-depth / 2023年4月3日 23時0分
ある男性は「簡単だよ!長期休暇があるだろう。その長期休暇に兵士を私服へ着替えさせ、列車で福建省に向かえばいいんだ。」私が最後に呟いたのは、「最大の敵は自分自身だ」だった。
実際、劉亜洲将軍は、「台湾侵攻」の難しさを軍事的、国際政治的観点から分析し、「台湾侵攻」に対する自身の認識を幾つもの角度から検証(d)している。
(一)台湾の地形分析:台湾は海峡の片側(西側)に近く、上陸に適した海岸が少ない。 海岸線から10kmも離れていない山林には、長年にわたって築かれた要塞がある。仮に、中国軍が上陸できたとしても、遠くの高台からの火力兵器で簡単に制圧でき、上陸地点は屠殺場と化すだろう。
(二)台湾東部軍事空港は洞窟の中に構築され、海に面した外部滑走路はわずか100m~200m、加速滑走路の約1000mは洞窟の中にある。そこから出撃した航空機に、ミサイル攻撃しても無駄である。台湾空軍は強力で、パイロットは皆、米国で高度な訓練を受け、陸上・海上での飛行と空母離着陸の経験は中国空軍に劣らない。
(三)台湾はほぼ「国民皆兵制」を採用し、200万人以上の予備役兵士は、毎年集中訓練を行っている。戦争になれば、24時間以内に募集・編成され、特に訓練しなくても、そのまま戦闘に入ることが可能である。
しかも、台湾はすでに先進的防衛兵器を大量に購入し、米国から訓練を受けており、最近ではMQ9ドローンやハープーン対艦ミサイルを購入し、中国軍の上陸作戦にも十分に対応できる。
したがって、米軍や周辺国が戦闘に参加せず、台湾が自国軍隊だけで戦っても、中国軍は、1、2の上陸地点確保のために多大な犠牲を払うだろう。たとえ、陸海空軍にロケット部隊を加えたとしても、台湾全土の「解放」はおろか、戦闘にも勝利できないかもしれない。
(四)国際情勢の分析:米韓は共同防衛条約を、日米は安全保障条約を結んでいる。ひとたび有事が起これば、米国が介入し、日米、米韓の条約は自動的に発効し、共同戦線に参加することになるだろう。
日韓はアジアの経済大国、かつ、空海軍の強国である。韓国の海軍・空軍力は、中国と互角に戦える。また、日本の自衛隊は中国軍より数では劣るが、その実力や戦闘力は間違いなく中国に劣らない。
((d)『毎日文摘』(解放台湾,谈何容易!刘亚洲泼冷水)の引用ここまで)
〔注〕
(a)『聯合早報』
「中国軍作家・劉亜洲が重大な汚職に関与し、『執行猶予付きの死刑判決』が下される可能性」
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