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相変わらず低迷する中国経済の実態

Japan In-depth / 2023年4月10日 23時0分

なお、「労働者」の平均年齢は38.3歳、平均教育年数は13.8年(ほぼ短大卒レベル)となっている。





その中で、新しい形態の雇用労働者は、トラック運転手、宅配業者、持ち帰り配達員などのグループである。新しい雇用形態で働く8400万人は、中国の「労働者」全体の約20%に相当するだろう。





この数字にはある問題が隠されている。





第1に、中国では失業者が増え続けているため、最後の生活手段として宅配便やテイクアウトの配達をせざるを得ない。しかし、今は配達員の増加速度に配達全体の成長速度が追いついていない状態である。





第2に、本当の失業率は一体、どれくらいなのか。





今年3月、国家統計局は最新の失業調査データを公表(f)した。2月の全国都市調査失業率は5.6%で、前月より0.1ポイント上昇している。主要31都市の調査失業率は5.7%だったが、そのうち16~24歳(この年齢層は、主に新卒者の人口を示す)の失業率は18.1%だった。若年層には厳しい数字である。





データが若干古いが、以上の実態は次の数字(g)からも窺えよう。





中国の2020年(1月から)11月までの統計によると、301万の中小民間企業が廃業している。江蘇省、広東省、山東省など3省が最も悲惨な状況にあり、100万以上の小規模店舗が倒産したり、譲渡されたりして、基層経済と実生活は打撃を受けた。





そのため、以下の事象(h)が生じている。





2021年、中国の債務者数は7億8000万人存在する。この債務者中、借金を延滞しているのは3億人だという。同年、債務不履行者として“ブラックリスト”に記載されているのは570万人に上る。 





 





〔注〕





(a)『万維ビデオ』「現在の状況は、誰もが予想する以上に深刻である」(2023年4月1日付)





(https://video.creaders.net/2023/04/01/2593430.html)





(b)『中華人民共和国中央人民政府』「2021年人間と社会統計公報を発表 全国就業者数7億4650万人」(2022年6月8日付)





(http://www.gov.cn/xinwen/2022-06/08/content_5694537.htm)





(c)『中華人民共和国中央人民政府』「2021年農民工モニタリング調査報告書」(2022年4月29日付)





(http://www.gov.cn/xinwen/2022-04/29/content_5688043.htm)





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