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サミット成功もたらした岸田首相の強運

Japan In-depth / 2023年5月24日 7時0分

5月25日木曜日 ロシアがthe Supreme Eurasian Economic Council(最高ユーラシア経済評議会)を主催


【なぜこの名称に「最高」が付くのか分からないが、ソ連時代を思い出すのは筆者だけか。これも、これまで述べてきた広島サミット後の一連の潮流の一環と見るべきだ。】


5月28日日曜日 トルコ大統領選挙の決選投票


【何度も書いているが、選挙結果は欧州と中東で大きな意味を持つ。要注目だ。】


 G7広島サミットについては、今週Japan Times、日経ビジネスなどにも詳しく書くので、お時間があれば、ご一読願いたい。通常ならネタ切れで、同じ題材で何本も原稿を書くのは難しいのだが、今回のサミットばかりはテンコ盛りの話題満載で、ネタが途切れることはなかった。その意味でも今回のサミットは大成功だったと思う。


〇アジア 


中国外務省が日本大使を呼びつけ、「日本はG7の議長国として関係国とともに中国を中傷、攻撃し、内政に乱暴に干渉」しており強烈な不満と断固たる反対を伝えたという。これに対し日本大使は「中国が行動を改めないかぎり、懸念事項への言及は当然、まずは中国側が前向き対応すべし」と反論したそうだ。良く言った!


〇欧州・ロシア


ウクライナ大統領が広島でイメージを重ねたバフムートでの戦闘につき、完全掌握を発表したロシアと、それを否定するウクライナの主張が食い違っている。ロシア軍は市街地を掌握しつつあるが、ウクライナ軍はそれを包囲する形で戦闘が続いているらしい。ロシア軍の消耗が増えるだけとの見方は、贔屓目過ぎるのかもしれないが。


〇中東


レバノン紙のコラムは、サウジがアラブ連盟首脳会議にシリアとウクライナの大統領を招いたのは、「ゼレンスキーを招くことでバランスを取った」「米露どちらにも肩入れせず、調停者の地位を追求している」などと書いたそうだが、おいおい、サウジにそんな力はないだろう。それでも、サウジ皇太子の動きからは目が離せない。


〇南北アメリカ


ブラジル大統領が「ウクライナ大統領が約束の場所に来なかった」ため広島で首脳会談が実現しなかったと述べた。ゼレンスキーはドタキャンし、ベトナム首相と会ったらしい。ブラジル大統領の態度が煮え切らなかったためかな?ブラジルでは「対ロシア圧力から距離を置いた」と評価されたそうだ。うーん、それなりに筋は通っているが・・・。


〇インド亜大陸 


広島でインド首相は独特の存在感を示していたが、これについては別途書きたい。今週はこのくらいにしておこう。いつものとおり、この続きは今週のキヤノングローバル戦略研究所のウェブサイトに掲載する。


トップ写真:広島G7サミットの最終日にG7世界首脳に加わるウクライナのゼレンスキー大統領(2023年5月21日 日本・広島)


出典:Photo by WPA Pool / プール/Getty Images


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