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「コロナフレイル」① 幅広い世代への影響

Japan In-depth / 2023年6月6日 13時18分


図)虚弱(フレイル)とは


出典)「柏フレイル予防プロジェクト2025」 柏スタディから見えてきたもの  


3つのフレイルのうち一つ目が「身体的フレイル」。


体の運動機能が衰えて、障害で移動機能が低下したり(ロコモティブシンドローム)、足腰の筋肉が衰えたり(サルコペニア)する。高齢期になると、筋力は自然と低下する。これが一般的な解釈だろう。


二つ目が「精神・心理的フレイル」。高齢になり、定年退職や、パートナーを失ったりすることで引き起こされる、うつ状態や軽度の認知症の状態などを指す。


一般的な要介護の対象となる65歳以上の高齢者でなくても、それ以前の早期退職者などにも当てはまるだろう。


三つ目が「社会的フレイル」。加齢に伴って社会とのつながりが希薄化することで生じる、独居や経済的困窮の状態などをいう。


さらにフレイルは①中間の時期(健康と介護の間)②可逆性(様々な機能をまた戻せる時期)③多面的(色々な側面)の3段階に分けている。


 


■ フレイルチェックの注意点


フレイルを判断するチェックリストは、厚労省や自治体、或いは健康関連の団体等で各種、作成されている。ネット上などに情報があふれており、医学的な専門的基準、チェックリストは多岐にわたる。病気が疑われる場合は医療機関で診療してもらうのが良いが、日ごろからのちょっとした体調の変化、チェックが重要だろう。


飯島教授が、誰でも簡易に利用できるフレイルに関するチェックリスト「イレブン・チェック」(千葉県柏市のホームページで公表)と、両手の指輪っかで、ふくらはぎなどの筋肉を囲み、輪っかに隙間が出来るかどうか、でサルコペニアのリスクを図る輪っかテストを公表している。


この他にも詳細な質問調査、口腔、身体機能測定、血液検査等があるが、参考例としてイレブン・チェックを挙げてみた。6つ以上が該当するとフレイル要注意状態となる。年齢や身体的特徴、生活習慣などで違いもあろうが、すぐ利用できる簡易なテスト方法として高齢者に限らず、参考になる。


栄養(食・口腔)


Q1 ほぼ同年齢の同性と比較して、健康に気をつけた食事を心がけていますか


Q2 野菜料理と主菜(お肉またはお魚)を両方とも、毎日2回以上は食べていますか


Q3 「さきいか」「たくあん」くらいの固さの食品を、普通に噛みきれますか


Q4 お茶や汁物でむせることがありますか


運動


Q5 1日30分以上汗をかく運動を週2回以上、1年以上実施していますか


Q6 日常生活において歩行または同等の身体活動を1日1時間以上実施していますか


Q7 ほぼ同じ年齢の同性と比較して、歩く速度が速いと思いますか


社会参加


Q8 昨年と比べて外出の回数が減っていますか


Q9 1日1回以上は、誰かと一緒に食事をしますか


Q10 自分が活気にあふれていると思いますか


Q11 何よりもまず、物忘れが気になりますか


専門的なチェックはもっと詳細だが、6つ以上が該当すると注意が必要な兆候を示唆している。


(②につづく)


トップ写真:介護施設のフィットネスコーナーで運動する高齢者(本記事と直接の関係はありません) 出典:iStock /kazuma seki/ Getty Images Plus


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