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皇帝然と米国務長官を謁見した習主席

Japan In-depth / 2023年6月21日 18時0分

【グアテマラは台湾と外交関係を持つ国の一つで、台湾の総統は4月下旬、同国のジャマテイ大統領と台北市内の総統府で会談している。この保守系大統領の与党が勝つか否かは台湾にとって大問題だろうな。】





それはさておき、今週の焦点はやはり米中外相会談だろう。たかがブリンケン、されどブリンケン。バイデン政権発足から二年半、米国の閣僚が公式に訪中するのは今回が初めてだからだ。まあ、その重要性を否定するつもりはないが、「どの程度成果があったか」にしか関心のない内外メディアの報道ぶりには相変わらず閉口するばかりだ。





今の筆者はブリンケンの記者会見を熟読し、中国側報道を読んだだけだが、どう考えても、成果がある筈はない。敢えて言えば、マイナス10点がマイナス5点になっただけだろう。それでも数学的に言えば、-10から-5になれば+5であり、それはそれで、成果と言えなくもない、かなといった程度の話である。





それにしても、習近平主席がブリンケン国務長官を、対面ではなく、「コ」の字のテーブルの中央で、あたかも「皇帝」然と「謁見」した姿には、さすがに驚いた。余程アメリカ側は習近平との会談を切望したのか?案の定、如何にも中国らしいやり方で切り返されたようだ。でも、こんなことをやる中国は永久に一流国になれないだろう。





〇アジア 





米国務長官は「中国側はロシアに殺傷兵器を供与していない」と表明した旨記者会見で述べたが、同時に、中国の私企業が「軍民両用」の機材等をロシアに供与する可能性はあるので警戒を続ける、とも述べている。恐らく、中国製dual-use機材等は第三国経由で既に大量に送られているのではないか。





〇欧州・ロシア





ウクライナ軍は苦戦しながらも、反転攻勢が本格化したこの2週間で、ザポリージャ州などで8つの集落を奪還したと発表したが、ロシア国防省も同州で最も戦闘が激しくなっていることを認め、ロシア側が精鋭の部隊を転戦させているそうだ。結果を見極めるにはもう数週間かかるだろう。





〇中東





「中東の政治秩序が、ほぼ「アラブの春」の前に戻った。民主化を弾圧したシリアはアラブ連盟に復帰し、民主化を進めたチュニジアは独裁に回帰する。サウジアラビアはイランとの断交を解消し、トルコでは長期政権がさらに続く」と某有力紙の中東専門家が書いていた。米国には不利益、というのはその通りだが、これが本来の姿だからなぁ。





○南北アメリカ





いつもトランプ前米大統領の話ばかりなので今回は大統領の次男ハンター・バイデンについて。2017-18年連邦税の期限内未納罪で有罪を認める一方、薬物使用未申告で銃購入した罪は免れる司法取引で、弁護団と検察側が合意したという。微罪とは言えないが、「国家機密」文書の持ち出しと比べたらどうなのか?いずれにせよ、噂の絶えない息子を持つのは辛い。





〇インド亜大陸 





特記事項なし。今週はこのくらいにしておこう。いつものとおり、この続きは今週のキヤノングローバル戦略研究所のウェブサイトに掲載する。





トップ写真:人民大会堂でパレスチナ自治政府のマフムド・アッバス大統領と会談する習近平国家主席(2023年6月14日に中国・北京)出典:Photo by Jade Gao - Pool/Getty Images




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