「非軍人」プリゴジンの「クーデター騒ぎ」
Japan In-depth / 2023年6月27日 18時0分
さて、話をロシアに戻そう。先週末は多くのロシア専門家が再びロシア国内の騒動に振り回されたようだ。「ワグネル」創設者エフゲニー・プリゴジンは6月23日、「軍指導部の悪事を阻止する」と発言し、24日朝にロシア南西部のロシア軍拠点を占拠、首都モスクワへ北上する動きを見せた。
ところが、同日夜には「流血を避けるため」前進を「中止」したと発表。プリゴジンはルカシェンコ大統領の仲介でベラルーシに「移動」するという。この36時間ほどの騒ぎは一体何だったのか。詳細は今週の産経新聞コラムに書いたのでご一読願いたいのだが、申し訳ないが、一部専門家の珍回答、迷解説には驚くばかりである。
▲写真 コンスタンチン宮殿で外国投資家との会合に出席するロシアの億万長者で実業家、ケータリング会社 のオーナー、エフゲニー・プリゴジン氏(2016年6月16日 ロシア ・ サンクトペテルブルク)出典:Photo by Mikhail Svetlov/Getty Images
例えば、「敵の失敗を安易に突くな」という格言があるのに、ロシア内部の混乱に乗じてウクライナ軍の総攻撃を主張する元米軍人がいた。ホワイトハウスが「米国は無関係で干渉しない」と述べているのは、正しい対応だ。これ以外にも、珍説や迷答が少なくないが、詳細は今週木曜日の産経新聞で。
問題の本質は、プーチンがプリゴジンと同様、「非軍人」であることだ。今回の騒動を戦前の二・二六事件と比較する見方もあったが、それは青年将校に失礼。所詮プリゴジンは「軍隊」を知らないがゆえに戦争で失敗した「非軍人」に過ぎないからだ。彼は革命後ロシアの混乱の原因を作った「軍閥」に似ているだけに恐ろしい。
〇アジア
海上自衛隊護衛艦「いずも」が20日にベトナム中南部カムラン湾に寄港。「いずも」の寄港は2019年6月以来、4年ぶりとか。25日には米原子力空母「ロナルド・レーガン」がダナンに寄港。米空母のベトナム寄港は3年ぶりだという。欧州情勢とは別に、日米はインド太平洋でやるべきことをやっているようだ。
〇欧州・ロシア
中国の国務委員兼外相がロシア外務次官と北京で会談、ロシア側によれば中国側は「ワグネルの反乱を受けたロシア政府の対応への支持を表明」したそうだ。中国側も「ロシアが国家の安定を維持し、発展と繁栄を実現することを支持する」と述べたそうだが、ロシアはどうしても中国側の支持が欲しかったのだろうな。哀れだ。
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