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ジョブ型で日本型雇用は転換する? 【日本経済をターンアラウンドする!】その9

Japan In-depth / 2023年7月4日 19時22分

ジョブ型はこれまでの企業から労働者の論理へと視点がシフトするといっても過言ではない。





・自由に就職活動をする





・社内でやりたいことやキャリアを明確に主張できる





・異動や転勤などがない





・スキルや経験で給料が決まる





・成果や能力によっては幹部へ早期に抜擢される





・ポストへの応募は自分次第、転職も含めて自分でキャリアを形成していく





・結果が出なければ退職せざるを得ないことも覚悟する





労働者は厳しい面もあるが、ある意味で自由もあるというわけだ。これまで「メンバーシップ型」であった一括採用、年功序列、終身雇用、勤務地やポストは会社が人事権の裁量で決めるといった雇用形態では管理や社内調整、異動他、様々なコストがかかる。もう日本企業はそんなことしていられないのだ。









■日本の再生は企業の変革から





HR3.0を主張する小寺昇二は「「人を大事にする」ことの意味は、解雇をしない(法的に出来にくい)ということだけで、給与はおろか人財育成投資についても先進国中低位水準となった」と語る。失われた30年で、給与も働く環境も色々な面でレベルダウンしてしまった日本企業。実際、一部の大企業を除いて、定年雇用は崩れているし、ジョブ型雇用を採用する企業も増えてきた。ジョブ型雇用、人的資本経営に取り組まないで、中途半端に過去に縛られていたら、企業は労働者にも選ばれない可能性すらある。





失われた30年を取り戻す、企業経営改革。アベノミクスのような、トリクルダウンも起きない、株高で一部が儲かった政治とは違う。





本質に切り込んでいく、「分配」を掲げ、経済に中心をおいた「改革」。優先順位を明確にして、地道に政策を推進していく岸田政権に期待したい。





(つづく。その1、その2、その3、その4、その5、その6、その7、その8)





トップ写真:令和5年第9回経済財政諮問会議・第20回新しい資本主義実現会議の合同会議での岸田総理(2023年6月16日 総理大臣官邸)





出典:首相官邸









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