日本の英語発信がなぜ重要か JAPAN Forwardの軌跡から その5(最終回)慰安婦問題を正した
Japan In-depth / 2023年7月11日 11時0分
ブゼット 「キャンペーンを続けていれば、当選の可能性が高かったわけですね」
古森 「その仕事ぶりに激怒したエマニュエル氏は、セクレスト氏を怒鳴りつけ、最終的にきれいに包装した箱をプレゼントのようにして郵送しました。包装された箱の中には腐敗したサバが入っていて、『あなたとの仕事は酷いものだった。ラーム』という名前入りのカードも同封されていた。まるでマフィアのような、どぎつい嫌がらせでした。このエピソードは、エマニュエル氏自身が喧伝しています。ワシントンでも有名な話です」
ブゼット 「キツイ性格なんですね。敵が多そう……」
古森 「今回のLGBTをめぐる発言でも、自己主張の強さが露呈しました。自分のことをマッカーサーだと思っているんじゃないか、と感じるほどです」
★変わりつつある日本観
古森 「海外メディアは『ジェンダーギャップ指数』なる数字を持ち出して、日本は男尊女卑社会だと非難する。女性の立場から、日本は女性が暮らしにくい社会だと思いますか」
ブゼット 「欧米に比べて、女性政治家の割合が少ないのは事実です。でも、女性が政治家になることを誰も否定していない。ネガティブな情報ばかりを描くのではなく、女性がリーダーシップの役割を果たし、成功を収めている事例にも注目すべきです。欧州の政界にも、コネやセクハラの問題はあります」
古森 「女性が育児休暇をとりにくいから、日本は少子化が進んでいるという指摘もあります」
▲写真:アリエル・ブゼット記者
執筆者提供
ブゼット 「欧州でも出生率は下がっています。イタリアの出生率は1・24(2020年)でした。1・34の日本よりも低い。『日本が悪い』という結論ありきのような……」
古森 「一部の海外メディアは日本に対する偏見を持っていますが、最近は逆転現象が起きている。日本のメディアより海外メディアのほうが、日本のニュースを正確に報じる機会が増えました。
例えば、安倍元総理の暗殺をめぐる報道です。安倍元総理の訃報を受け、アメリカのメディアは安倍政権の外交政策や経済政策を高く評価しました。それと同時に、治安がいいはずの日本で政治家が暗殺されたことに驚いていた。対して、日本のメディアが連日のように報じたのは統一教会問題です。安倍元総理の殺害を正当化するような論調すらみられました」
ブゼット 「安倍元総理の国葬に際して、朝日新聞など日本のメディアは反対派のデモを大々的に取り上げました。その一方で、一般献花に何万人もの支持者が訪れたことは報じたがらない」
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