「高岡発ニッポン再興」その 98 緒方貞子に学ぶ・・・前例にとらわれない行動
Japan In-depth / 2023年8月21日 17時0分
また、ユーゴスラビアの民族紛争でも、大胆な行動に打って出ました。停戦合意がなく、救援物資をどう届けるのか。緒方さんが頼ったのは、国連保護軍です。国連保護軍のもと、大規模な空輸に踏み切ったのです。これは人道支援としては異例中の異例です。人道活動にかかわる人の中では、軍との協力を嫌う人も多かったのです。中立を損なうというのです。そんな反対意見があったのですが、緒方さんは、国連保護軍に協力をお願いしました。国谷さんによれば、「私は人権屋ではなく、リアリスト」と緒方さんが言っていたそうです。こうした緒方さんの行動は、次第に世界から信頼を得たのです。
UNHCRは、国連機関の中でも小さな目立たない組織でしたが、緒方さんの10年で一変したといいます。緒方さんは地位や名誉、金銭に一切、執着がなく、仕事にまい進していました。
私は緒方さんのことを調べれば、調べるほど、高岡市にも緒方イズムが必要だと思っています。困っている人がいれば、助ける。そして、前例にとらわれない。リアリスト。こんなシンプルな原則を貫くべきです。
緒方さんは2000年12月に職員へのお別れの挨拶で、「官僚主義に陥らず、自分の頭で何ができるのかを考え続けてほしい」と呼びかけました。そうなんです。市職員、市民、みなさんが自分が何ができるか考えることこそ、高岡再興の第一歩になるのです。
トップ写真:記者会見に出席する緒方貞子国連難民高等弁務官(2000年2月8日 チェコ・プラハ)
出典:Sean Gallup / Getty Images
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