ハマス・イスラエル紛争 強硬派たちの「共存共栄時代」への回帰
Japan In-depth / 2023年10月10日 23時0分
イスラエル国内の雰囲気は最悪だ。ネタニヤフ政権がこれほど大規模なハマスの攻撃を全く予測できなかったことに多くの専門家は驚いた。欧米のメディアは好んで使うが、日本では全く理解されない概念である、「情報活動の失敗 intelligence failure」である。イスラエルにとっては1973年以来の大失態というべきだ。
ネタニヤフ政権は歴代で最も強硬保守派であり、ハマスに対する報復もこれまでで最も徹底的、長期的、かつ恐らくは、最も血生臭いものとなるだろう。サウジを巻き込もうとした米国の中東外交は当面頓挫するだろうが、ハマスの裏にいると思われるイランも、決して表には出ないが、今回の軍事衝突の長期化を図るだろう。
その他詳細については今週の日経ビジネスに書いたので、ご関心のある向きはご一読願いたい。さて、続いては、いつもの通り、欧米から見た今週の世界の動きを見ていこう。ここでは海外の各種ニュースレターが取り上げる外交内政イベントの中から興味深いものを筆者が勝手に選んでご紹介している。欧米の外交専門家たちの今週の関心イベントは次の通りだ。
10月10日火曜日 ロシア・イラク首脳会談
ウクライナ大統領、ルーマニア訪問
EU外相、ハマス問題で緊急会合
リベリアで総選挙
10月11日水曜日 アラブ連盟外相、ハマス問題で緊急会合
10月12日木曜日 フランス・モンゴル首脳会談
ジブラルタル議会選挙
NATOの共同軍事演習が終了
EUの外交担当上級代表が訪中(14日まで)
10月14日土曜日 ニュージーランド総選挙
10月15日日曜日 ポーランド総選挙
エクアドルで大統領選決選投票
今週は時間の関係でこのくらいにしておこう。いつものとおり、この続きは今週のキヤノングローバル戦略研究所のウェブサイトに掲載する。
トップ写真:ハマスによるロケット弾攻撃で負傷した市民のために献血するボランティア(2023年10月7日 イスラエル・テルアビブ)出典:Photo by Amir Levy / Getty Images
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