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「異次元の」花粉症対策を~【日本経済をターンアラウンドする!】その17

Japan In-depth / 2023年10月20日 18時0分

さらに、それだけではない。飛散対策や発症・曝露対策についても挑戦を進める。精度が高い・分かりやすい花粉飛散予測の提供、舌下免疫療法治療薬の倍増に向けた対策など広範囲にわたっている。





どこが凄いかというと、第一に、まず迅速な着手である。国民の期待に応える回答をしっかり、かなり早く出してきた。第二に、可能な限りの目標とその目標の明確化である。かなり挑戦的の目標値だが、実施に向けた具体的な取り組みで達成の裏付けも可能に見える。第三に考えられることは大方網羅されている内容である。初期対処と中長期的な視点が垣間見られている。公共政策・政策形成の専門家からしても、かなり良い出来だと評価したい。行政はいったん方向性が見えるとしっかり着実にやる。これで花粉症対策は大いに進むだろう。





□ 素晴らしい・・・が、もっともっとできる









▲表 【出典】「花粉症対策の全体像」





しかし、国民の期待を考えると、もっともっとできるはずなのだ。国有林から進めていく姿勢は素晴らしいが、民有林への働きかけもできる。その中でも特に、目標年度と目標値。より前倒し、より目標値の改善をしたほうがいい。





そうしたうえで、問題は予算である。子育て予算、防衛予算の倍増が言われているが、花粉症対策もそれくらい優先度が高い政策と考えていい。予算を可能な限り、さらに増やすべきだろう。よくわからない公共事業、利害関係者への膨大な補助金を政策評価や行政事業レビューなどで見直していけば可能になる(そのほかにも筆者にはアイデアはある)。花粉症対策はある意味、子育て支援の要素もあるし、国土保全と言う意味もある。





・【設定された目標】10年後の令和15年度(2033年度)には花粉の発生源となるスギ人工林を431万haから約2割減少→【筆者希望】7割減少





・【設定された目標】スギ人工林の伐採を現状の約5万ha/年から、10年後には約7万ha/年まで増加→【筆者希望】20万ha/年まで増加などだって可能だと思う。





政策の優先度を上げてもっと進めて欲しい。これだけ国民が被害を受けている、ある意味公害みたいなものでもある。問題解決に向けて実行してほしい。岸田政権に期待したい。





トップ写真:くしゃみをしながら鼻をかむ女性(イメージ※本文とは関係ありません)出典:Oscar Wong/Getty Images




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