「高岡発ニッポン再興」その114 チェコの群衆に学ぶ市民の力
Japan In-depth / 2023年11月27日 11時0分
翌日、フサーク大統領が辞任した。無血革命が成功したのである。
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ベルリンの壁が壊された次の日、11月10日、時事通信ロンドン支局の越後さんとパブで飲んでいた。ロンドンにきて10日目、それまで仮住まいだったユースホステルを出てやっとアパートを見つけた。そんな報告をしていると、越後さんはきつい口調で僕に言った。
「こんな歴史的な事件が起きているとき、どうしてロンドンでのんびりしているんだ。」
翌日、僕はロンドン中の旅行会社をかけずりまわった。、11日発のベルリン行きのチケットを手に入れた。こうして12月4日までベルリン、プラハ、ブタペストと回ってきた。100年に1度あるかないかの東欧で繰り広げられた「祭り」。越後さんの言葉がなかったら、僕はその「見物人」になる時期を見逃し、今でも後悔していたような気がする。
と同時に、最近こんなことも思うようになった。社員である越後さんは、なんの拘束もないそのときの僕の「自由」を僕自身より、深く尊いものとして認識していたのではないだろうか。明日何やろうと、漂白できる瞬間は、そんなに多く人生にあるものではない。
1年目の僕が言うのは生意気なようだが、4月までの貴重な「自由時間」をじっくり味わってほしい。
トップ写真:50万人が出席したレトナ平原で市民フォーラムが主催した集会(1989年11月25日チェコ・プラハ)出典:Langevin Jacques / Getty Images
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