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鮎川義介物語③「自国で自動車産業を育成すべき」

Japan In-depth / 2024年1月2日 17時0分

槍玉にあがったのは、財閥と政治家です。昭和7年2月、血盟団事件が起きました。首謀者の井上日召は「私利私欲のみに没頭し国防を軽視し国利民福を思わない極悪人」と名指しし、20人以上の暗殺を企てました。そして、血盟団のメンバーは総理大臣の井上準之助や三井財閥の團琢磨らを殺したのです。





その3カ月後の5月。今度は大日本帝国海軍の青年将校による「決起」でした。ワシントンやロンドンの軍縮会議で、日本側は大幅な軍縮を求められたことに関して、不平等だと主張。総理大臣官邸に乱入し、総理大臣の犬養毅を殺害したのです。有名な5・15事件です。不景気なのは、腐敗した政治家や財閥に責任があるという考えでクーデターを起こしたのです。テロリストが跋扈する物騒な世の中でした。こんな時代に国民的な人気を博したのが鮎川なんです。





(④につづく。①、②)





トップ写真:1950年頃、ミシガン州ディアボーンにあるフォード組立工場の生産ライン(本文とは関係ありません)出典:FPG / GettyImages




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