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女性の体は誰のもの? 中絶が違法だった頃の女性たちを描いた映画『コール・ジェーン』

Japan In-depth / 2024年3月27日 21時0分

中絶を選択する女性は母性がないわけではない。精神的、環境的、経済的理由で出産を先延ばしにしたいだけだ。





・女性を助けたい活動









▲写真 ©2022 Vintage Park, Inc. All rights reserved. 





「ジェーン」のリーダーは、バージニア(シガニー・ウィーバー演)という活動家だ。彼女は、女性たちがどういう理由で「ジェーン」を訪れようと、決して責めることなく手を差し伸べる。最初は600ドル払える女性のみ受け入れていたが、ジョイや他の活動家の意見に耳を傾け、支払い能力に関係なく無料枠も作る。バージニアは、全ての女性が自分の体について決定権を持てるようになって欲しいのだ。





そして、彼女が望んだ通り、1973年には中絶合法化され「ジェーン」は解散。映画はハッピーエンドで終わる。





だが、2022年、いくつかの州では再び中絶が犯罪扱いとなり、新たな「ジェーン」が活動を開始している。





・今は14州で中絶が全面禁止





2024年1月の時点で、アメリカではテキサス州を含む14州が中絶を禁止している。例外などを設ける州もあるが、テキサス州はほぼ全ての状況において禁止されており、妊娠6週間以降の中絶を求める患者を手助けした人に対して一般市民が訴訟を起こすこともできる。州内には中絶を望む女性を助ける団体がいくつもあり、中絶が合法な州への旅費の援助などを提供している。





アメリカでは1973年以降も中絶をめぐって激しい議論が繰り広げられてきた。それはアメリカ国民のおよそ3/4がキリスト教徒で、そのうちのカトリック教徒とプロテスタントの副音派が中絶に反対しているからだ。着床した瞬間から命であり、中絶は殺人にあたると考えている。宗教観に後押しされているために、リベラル派と意見がぶつかるのだ。





つまり、『コール・ジェーンー女性たちの秘密の電話ー』は、歴史を永続的に変えた女性の活躍を描いた作品ではない。女性の権利や決定権を巡る歴史の一部を描いているに過ぎず、戦いは今でも続いているのだ。





事実、本作のストーリーは投資家たちにいい印象を与えず、資金調達に苦労したという。また、女性の選択権を支持する立場でありつつも「怖くて作品にのることができなかった」と打ち明けた人もいたらしい。中絶は今でもそれほど繊細なテーマなのだ。それを感じられるのはオリジナルのトレイラーの構成だろう。米国版はことの深刻さや女性たちの真剣な戦いをテーマにしている。ちなみに日本版はシスターフッド(姉妹関係)をテーマにしたコメディのような作りになっている。





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