米中経済の絆が縮小する
Japan In-depth / 2024年3月31日 17時0分
このアメリカ企業の後退の最大の理由はやはり米中両国の対立が激しくなり、とくにアメリカ側のバイデン政権も中国へのハイテク関連品目の輸出の禁止や、中国企業のアメリカへの進出の規制など、政治面からの経済規制が厳しくなったことだとみられている。
その一方、中国側でもまず中国経済自体の低迷で外国企業の製造活動や販売活動にブレーキがかかったことも指摘される。そのうえに習近平政権は自国の企業の育成に熱を注ぎ、一般国民には国産品愛用を呼びかけていることも外国製品の中国市場での需要を抑えているという。具体的な実例としてはアメリカの代表的な自動車企業のフォードやGMの車が中国市場での売れ行きを大幅に落としていることがあげられる。
このアメリカと中国との経済的な絆の縮小はこれからさらに続くのか、あるいは中国側の経済状況が好転すれば、また回復するのか。アメリカ側の識者の間では、このまま縮小が続くという見方が多数派のようである。その論拠はアメリカの政府も議会も中国の軍事や経済での野心的な対外膨張に対して、警戒を一層、強めており、中国側との経済の絆や依存を減らすべきだとする政治的な大勢は強くはなっても、近い将来に和らぐことはないという展望だといえる。
やはり米中関係では政治が経済を圧する、ということだろうか。
トップ写真:上海港で輸出を待つ自動車(イメージ)出典:owngarden/GettyImages
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