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東急不動産が目標を大幅前倒し 国内事業会社RE100達成 生物多様性も

Japan In-depth / 2024年7月23日 15時0分

ⒸJapan In-depth編集部


 


まずは広域渋谷圏のオフィスビル17施設を、2022年にはすべて再エネに切り替えたという。


「目標達成期限は2025年でしたが実は2022年の段階では全ての切り替えを終えていたのです」と、東急不動産株式会社 サステナビリティ推進部部長の松本恵氏は話した。


だが、切り替えただけではRE100達成とは認可されない。達成要件には、1年間の再エネ利用実績データの提出及び審査があるため、その過程を経て達成が認められている。


参加を決めたときから達成までの速さは、岡田正志前社長によるトップダウンと現場の実務体制の連動が鍵になっているそうだ。また、今後は環境に配慮した施設を選ぶテナントやイベントコーディネーターが増えることを見越した「選ばれる」基準へのシフトでもある。


■ デベロッパーとして生物多様性の課題に挑む


RE100を達成した東急不動産は、生物多様性を伸ばしていきたいとも考えている。同社が生物多様性に取り組むようになったのは2010年。COP10 生物多様性交流フェア参加が契機となったそうだ。


2012年に完成した「東急プラザ 表参道原宿」通称「オモカド」は、生物多様性保全に力を入れている。具体的には、同商業施設の「おもはらの森」をアオスジアゲハやシジュウカラといった安らぎの場にする取り組みを行っている。



写真)「東急プラザ 表参道原宿」おもはらの森


東急不動産ホールディングス


シジュウカラは市街地にも生息するため、都市部に営巣させることができれば豊かな里山のシンボルになるだろう、と考えて巣箱を設置。2024年4月には、4つの巣箱で営巣が確認された。


もちろん、このような取り組みはテナントの理解も欠かせない。前出の松本氏は「シジュウカラが好む木は実がなるので季節になると落ちて管理費用がかさみますが、生物多様性を守るために理解していただく必要があります。虫の発生も避けられませんが理解を得ながら徐々に進めています」と話す。


なお、生物多様性のバランスは、人間の手が介入することで崩れることもある。人間にとって不都合な生物が増える場合もあるだろう。その点に関して疑問を呈すると「全ての自然を守ることはできません。都市と自然との間をどの程度関与しながら守っていくのかが我々デベロッパーに求められているところではないかと考えています。営利性を担保しながら、日々課題に取り組んでいます」と松本氏は答えた。



図)広域渋谷圏におけるエコロジカル・ネットワーク 


提供)東急不動産


 


同社は、広域渋谷圏に建つ商業施設やオフィスビルを、明治神宮や代々木公園といった濃い緑とつなぎ、生物多様性やネイチャーボジティブを実現化する取り組みを進めている。


今後の取り組みに期待を寄せたい。


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